シンガーソングライターの近藤夏子と春名優輝アナウンサーが月曜にパーソナリティーを務める番組『Clip』(ラジオ関西、月-木午後2時30分~)に、『百万本のバラ』などのヒット曲で知られる歌手の加藤登紀子さんと 、“半農半歌手“として活躍するYaeさんが親娘でゲスト出演。千葉県鴨川市にある里山での暮らしや親娘関係について語りました。
加藤さんの次女でシンガーソングライターのYaeさんは、全国各地でライブ活動を行う一方、千葉県鴨川市にある里山『鴨川自然王国』に拠点を置き“半農半歌手”として活動中。
「“食べること”は生きる土台で、ご飯を食べないと歌うこともできない。まず分母としての農業があり、そのうえに初めて歌手としてのYaeが存在する」と語るYaeさん。21年前に他界した父・藤本敏夫が設立した、有機農業を中心とした理想の農業を行う『鴨川自然王国』を引き継ぎ、米、野菜、醤油、味噌などを手作りしています。
母であり歌手でもある加藤登紀子と、父であり農業の師でもある藤本敏夫。現在は2人の意思を受け継ぎ活動しているYaeさんだが、幼少期は常に反抗していたそうで「『私はこの親から生まれていない。橋の下で拾われたんだ』といわんばかりに反抗していました」と過去を振り返りました。しかし、反抗されていたはずの加藤さんは「あまり気づいていなかった」といい、そのマイペースさにスタジオは笑いに包まれました。
春名アナウンサーからの「登紀子さんはどのような母親だったんですか?」という問いに、「自分にまっすぐな母でした。自分の意志を持っている」と答えたYaeさん。加藤さん自身は「自分にまっすぐ、いつも混乱(笑)」と笑みをこぼしながら「(家族で)ご飯を食べに行くと、子どもたちに『こぼさないように気をつけて!』と注意しながら、こぼすのはいつも私」と外食時のエピソードを披露。Yaeさんがすかさず「混乱するのは周りです」と突っ込むと、スタジオは大いに盛り上がりました。
近藤が「自分に素直になるのって難しい。親になると『お母さんらしくいなきゃ』『子どものために』と思うがゆえに、自分が制限されて息苦しくなってしまう人も多いと思う。常に自分に忠実でいるにはどうすればいいか」と投げかけると、加藤さんは「“らしく”なく生きることが大切」とひと言。そのうえで、このような持論を語りました。
「お母さん“らしく”と言っていましたが、“らしく”に抵抗する感じは持った方がいい。“その年齢らしく”とか、“女らしく”という考えにとらわれない。だって誰に何を言われようが『お母さん』なんだから、“お母さんらしさ”なんて意識しなくていい!」(加藤さん)
これに対し、Yaeさんも「たしかに(登紀子さんは)自分を偽らないですね。いつも“素”。その瞬間にまっすぐ」と同意。さらに、加藤さんは「昨日はダメと思っていても、次の日には『やっぱりそれいいわね』なんてこともある。どっちでも正しいからあなたの好きなようにしなさい、というスタンスです」と付け加えました。