神戸発、5GとARでサッカー観戦プラスアルファの魅力づくり 遠隔操作のドローンで港町探訪 楽天モバイルが実証実験 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

神戸発、5GとARでサッカー観戦プラスアルファの魅力づくり 遠隔操作のドローンで港町探訪 楽天モバイルが実証実験

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 サッカーなどのイベント観戦・観覧でスタジアムに来た人にプラスアルファの楽しみを感じてもらおうと、高速・大容量通信の5G(第5世代移動通信システム)とAR(拡張現実)の技術を使った実証実験が行われている。

 今年3月、スタジアムから離れた場所にあるドローンを遠隔操縦して神戸の街の魅力を体験する実証実験イベントが、メディア向けに開催された。これは楽天モバイル株式会社と、ヴィッセル神戸を運営する楽天ヴィッセル神戸株式会社が、神戸市の協力を受けて実施したもの。

神戸港の海上を飛行するドローン

 神戸市兵庫区のノエビアスタジアム神戸で行われた同イベントでは、約4キロメートル離れた神戸・ハーバーランドの高浜岸壁にいるドローンを、スタジアムの観客席でスタッフのサポートを受けながら遠隔操作。神戸港の海上を飛行するドローンから5G通信で送られるリアルタイムの空撮映像を通して、神戸の観光地を探訪した。また、映像にはARコンテンツを合成。ドローンを動かしながらARで示された所定のポイントを通ると観光地のクーポンを取得できるなど、ユニークな仕掛けも組み込まれた。

遠隔操作のドローンから見る神戸・ハーバーランドの様子
ドローンを動かしながらARで示されたポイントを通るとヴィッセル神戸のユニフォームが表れるなどユニークな仕掛けも

 このドローン遠隔旅行体験を通じて、スタジアムでのサッカー観戦だけにとどまらない、神戸市内をめぐる楽しみを提供したい狙いがあるという。報道陣が実際に体験したなか、初めてドローンを操作した筆者は、細かなコントロールの奥深さに苦闘しつつ、神戸の海上という普段はなかなか見られない視点から街の魅力を味わった。

スタジアムからドローンを遠隔操作。ラジオ関西の入る神戸情報文化ビルなど、神戸・ハーバーランドのリアルタイムのドローン映像が見られた。

 3月8日には、JリーグYBCルヴァンカップのグループステージ第1節、ヴィッセル対名古屋グランパス戦が行われたノエビアスタジアム神戸で、ヴィッセルサポーターのファミリー2組が、5Gによるドローン遠隔旅行を体験。「スタジアムには観戦に来ているが、その際に観光の疑似体験ができることは価値があると感じた」「自分の操縦によって仮装旅行の体験ができるのは面白いと思った」などの感想が寄せられたという。

 神戸は楽天グループ株式会社の三木谷浩史代表取締役会長兼社長の出身地であり、ヴィッセル神戸の本拠地ということもあって、楽天グループにとってゆかりのある地域。2018年12月には神戸市と楽天グループが、市民サービスの向上および地域活性化を目指して包括連携協定を締結しており、今回の実証実験も、「観光客をどのように神戸市中心地へ観光誘致するか」を検証するためのものだとしている。

 楽天モバイルは、「ヴィッセル神戸との協働、5G環境が整っているノエビアスタジアム神戸のロケーション手配、無人ソリューション事業部によるドローン操縦および遠隔操縦の補助といった楽天のグループのアセット(有用な資産・財産)を生かした取り組み」というグループ企業ならではの強みを武器に、これまでもノエビアスタジアム神戸で選手とファンの遠隔での交流体験、メタバースショッピング体験、リアルタイムでわかる混雑状況の配信など、実証実験を重ねてきた。

 ドローン遠隔旅行体験の実用化は未定も、楽天モバイルの担当者は「今回3者(楽天モバイル、ヴィッセル神戸、神戸市)で、神戸市で共同実証実験を行うことにより、それぞれのアセットを活用しながら、新たなシナジー(相乗効果)を生むことができた。引き続きお客様にノエビアスタジアム神戸において新しい体験をしていただけるよう、まずは実証実験等を行っていき、早期に新たな付加価値のあるサービス提供を目指す」と述べるとともに、「今後も各者と連携して、ファンの皆さま、地域の皆さまに喜んでいただけるような体験を提供していきたい」と、新たな魅力づくりに意気込んでいた。

ノエビアスタジアム神戸
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