生態系を破壊するプラごみを減らそう! 「社会全体を巻き込んだ取り組みが問題解決へ繋がる」と環境部 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

生態系を破壊するプラごみを減らそう! 「社会全体を巻き込んだ取り組みが問題解決へ繋がる」と環境部

LINEで送る

この記事の写真を見る(7枚)

 環境問題や海洋汚染問題に関わるプラスチックなどのごみ問題に対し、兵庫県環境部では官民連携で“プラスチック資源循環”に取り組んでいる。今回、気象予報士で防災士の正木明がパーソナリティーを務めるラジオ番組に『兵庫県環境部環境整備課』の副課長兼資源循環班長・吉田光方子さんと廃棄物規制班長・松林雅之さんがゲストとして登場。県の活動内容や状況などについて、おふたりに詳しい話を聞いた。

 同課はおもに廃棄物について関わっている。不適正処理や不法投棄の取り締まりをはじめ、リサイクルを推進することでごみの削減および循環型社会の構築を目指しているという。昨今、世間でも関心が高まっている“プラごみ問題”について松林さんは言及した。

世界的に問題となっている「プラスチックごみ問題」※画像はイメージ(C)123RF.COM

「プラスチックは丈夫で利便性があり、衛生面や食品ロス削減など社会問題の解決に貢献してきました。しかし現実は、世界全体で年間数100万トンを超える廃棄プラスチックが海へ流出していると推測されており、2050年までに海の魚の量を超えると推計されています。プラスチックは山や川・海などの自然環境中では分解されません。そのままごみとして残るか、劣化し粉砕されることで“マイクロプラスチック”となり生物の体内に取り込まれてしまいます。そのため生態系に影響を与えかねないと懸念されています」(松林さん)

 この問題についてはすでに国際的に動き出しており、たとえば2019年の『G20大阪サミット』にて採択された“大阪ブルーオーシャンビジョン”では、「2050年までに海洋プラスチックごみによる追加的な汚染をゼロにまで削減することを目指す」ことが多数の国で共有された。

生態系に悪影響をもたらしかねない、海洋プラスチック

 また同年、有害廃棄物の輸出入などを規制する“バーゼル条約”でも「有害なプラスチックの規制」が追加され、輸出先で不適正処理がされることを防ぐような取組みが各国で実施されている。2022年12月にはプラスチック汚染に関する法的拘束力のある条約の策定に向けた政府間交渉委員会が始まり、世界が注目している。

 吉田さんは「行政としては何年も前からレジ袋削減を声高に推奨していましたが、なかなか動きがなかった。しかし近年、国の規制として始まった“レジ袋の有料化”がエコバックの活用者の増加に結びつくなど、人々の意識が徐々に変わってきている」と話した。

レジ袋の有料化も当初は賛否両論あったが、少しずつ消費者の意識を変えることにひと役買っている

 日本では環境省が2019年5月に『プラスチック資源循環戦略』を打ち出し、“3R+Renewable”という基本原則を新たに掲げた。従来の廃棄物の考え方である3Rとは『リデュース:減らす』『リユース:再利用』『リサイクル:再生』であるが、新たに『リニューアブル:代替素材の活用やリサイクルしやすい設計の推進』が加えられたのだ。

 2022年4月には『プラスチック資源循環法』も施行された。例えば木製スプーンや紙ストローなどの代替製品の提供や、植物由来のバイオマスプラスチックの活用、土壌や海に流れても分解する生分解プラスチックなど新しい技術を推進していく動きがある。

最近カフェやファストフード店でもよく見かけるようになった木製スプーン・紙ストロー
LINEで送る

関連記事