なでしこジャパンOGが語る、WEリーグ後半戦・INAC神戸のキーマン「優勝できるかは彼女の活躍が1つ、大きいと思う」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

なでしこジャパンOGが語る、WEリーグ後半戦・INAC神戸のキーマン「優勝できるかは彼女の活躍が1つ、大きいと思う」

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 女子サッカー・WEリーグで連覇を目指すINAC神戸レオネッサが、なでしこジャパン(日本女子代表)が欧州遠征を行っている最中の8日、来シーズンからWEリーグに参入するセレッソ大阪ヤンマーレディース(以下、C大阪)と練習試合を実施。その試合で活躍が目立った選手や、INAC神戸の後半戦のキーマンについて、元なでしこジャパンDF川上直子氏が10日放送のラジオ番組で語った。

ラジオ関西『カンピオーネ!レオネッサ!!』でパーソナリティーを務める元なでしこジャパンDF川上直子氏(左)と、宮川陽香(写真:ラジオ関西『カンピオーネ!レオネッサ!!』)

 INAC神戸はC大阪との練習試合で、8-1と大勝。GK山下杏也加選手、DF三宅史織選手、DF守屋都弥選手、FW田中美南選手という主力が代表戦のために不在のなかでも、FW高瀬愛実選手(※「高」=はしごだか)の3得点やMF愛川陽菜選手の2得点などで、相手を圧倒した。「みんなすごく躍動して、連動してサッカーができていた」というのは、古巣対決となったMF脇阪麗奈選手。また、C大阪から期限付き移籍中のINAC神戸DF小山史乃観選手が「C大阪にいるなかでは感じられない強度だったりスピード感を、INACは練習からできているんだなと実感できた。(INACに)来た成果を、C大阪のみんなにも見せられたのはよかった」というように、一つひとつのプレーの強度、インテンシティの高さも、INAC神戸は際立っていた。

 この練習試合を視察した川上氏は、自身がパーソナリティーを務めるラジオ番組『カンピオーネ!レオネッサ!!』(ラジオ関西)のなかで、「(INAC神戸が)チームの総合力をもっと底上げしないといけないというところで、今回のトレーニングマッチの収穫はあったと思う」とコメント。「すごくいいなと思った」選手として、18歳のDF足立寧々選手の名をあげた。「3枚のDFの右を担当していたが、ボールを奪ってから前につけるパスがすごくよかったし、ミスも少なかった。すごく落ち着いてやっていた」と、育成組織のINAC神戸レオンチーナからトップ昇格したばかりのセンターバックを称賛。「三宅選手らを脅かすような活躍をこれから期待できる1人なのかなと思った」と、トップチームデビューが待たれる生え抜きDFの台頭を待望していた。

INAC神戸DF足立寧々選手(写真左) (写真:ラジオ関西)

 また、左サイドから立て続けに得点機を演出した小山選手についても、「トレーニングマッチではすごくいいパフォーマンスだった」と、昨秋なでしこジャパンに選ばれた経験を持つ18歳を評価。しかし、一方で、「見ていてすごく真面目そうで、それがすごくプレーに出ている。だから、『こんなこともしちゃうの?』という部分が見えるような、プレーで面白みが出てくると、また相手に脅威を与える選手になれるんじゃないかなと思う」と、なでしこの成長株に自身の思いを提案した。

 小山選手も「アシストはできたが、ゴールを決めれるところを外してしまった。そこを決めれるか決めれないかで(WE)リーグ戦での勝敗も変わってくると思うので、そこを決めれる選手にならないと」「シュートはもちろん、縦に行ってクロスなど、自分の1対1の選択肢を増やしたい」と、試合後に自らの課題を語っていた。

INAC神戸DF小山史乃観選手(写真:ラジオ関西)

 そして、川上氏が今回、「今季、(INAC神戸の)あと残り9試合で、優勝できるかは、彼女の活躍が1つ、大きいと思う」と、INAC神戸後半戦のキーマンとしてあげたのは、アンカーを務める脇阪選手だ。

 練習試合では得点も決め、試合後には「得点に絡むところをもっとしていきたい。攻撃の組み立てで、自分の精度や技術をもうちょっと上げたい」と述べた元気印の背番号7だが、そのコメントを受けた川上氏は、「彼女はボールを奪う力が評価されて(一時期)代表にもいたと思う。もっと本来の持ち味であるボールを奪うところをもう1回がんばってほしい」と、あえて守備面にフォーカスする。

「攻撃にもちろん時を見て(前に)行かないといけないときもあると思うが、成宮唯選手や伊藤美紀選手という攻撃的な選手がいるので、そこはある程度まかせて、後ろで全部ひろってほしい。ルーズボールに全部がっつりいって、なおかつ、味方に全部しっかりと(ボールを)つなげることができれば、そこから攻撃がスタートできる。彼女が拮抗した試合になったときにどれくらいルーズボールをひろって中盤を支配できるかが、私は1つ大きいんじゃないかなと思う」(川上氏)

 そのうえで、「男子の代表の遠藤航選手(シュトゥットガルト/ドイツ)がボールを奪う力がすごいが、(脇阪も)そういう能力を持っていると思う。あと残り9試合、全部ひろってほしい!」と、昨年の「FIFA ワールドカップ カタール2022」でベスト16入りに貢献した日本代表MFの名もあげながら、脇阪選手にエールを送っていた。

INAC神戸MF脇阪麗奈選手(写真:ラジオ関西)
4月8日の練習試合では、INAC神戸のホームゲームで恒例の「チアホン」での試合解説も行われ、INAC神戸の安本卓史社長が青空のもとでトークを展開した。(写真:ラジオ関西)
INAC神戸は、4月8日の練習試合の際にファンサービスを再開。選手たちがファン・サポーターのサイン対応を行っていた。(写真:ラジオ関西)

 INAC神戸は、WEリーグで11試合を終えて勝点27の2位。首位の三菱重工浦和レッズレディース(勝点30)とは勝点3差だが、試合数が限られるWEリーグで連覇を目指すには、とにかく勝利が求められる。そのなかで、次の公式戦は、WEリーグ第14節、約1か月ぶりとなる4月23日(土)にアウェイのNACK5スタジアム大宮で大宮アルディージャVENTUSと対戦。また、次回のホームゲームは、4月29日(土・祝)、WEリーグ第15節でマイナビ仙台レディースと対戦する(キックオフは午後7時の予定)。同日は会場のノエビアスタジアム神戸で、午後2時からJ1のヴィッセル神戸対湘南ベルマーレ戦が組まれており、J1とWEリーグの史上初となるダブルヘッダーが実現。INAC神戸戦のチケット一般販売は4月13日(木)からスタートするが、同日のヴィッセル戦のチケットがあればナイトゲームも引き続き観戦できるという。詳細はINAC神戸のホームページに掲載されている。


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カンピオーネ!レオネッサ!! | ラジオ関西 | 2023/04/10/月 18:30-19:00

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