2025年大阪・関西万博に、女性の活躍を推進する「ウーマンズパビリオン」を出展するフランスの高級宝飾ブランド「カルティエ」のCEO(最高経営責任者)らが7日、日本国際博覧会協会(大阪市住之江区)を表敬訪問した。
パビリオンの正式名称は「ウーマンズパビリオン イン コラボレーション ウィズ カルティエ(Women's Pavilion in collaboration with Cartier)」。カルティエジャパンと日本国際博覧会協会、日本政府が共催する。
カルティエは、女性のエンパワーメント(権利獲得)や、ジェンダー平等への取り組みを進めている。
大阪・関西万博開幕まで2年になるのを前に、博覧会協会を訪問したのは、グローバルに活躍する女性を支援する『ウーマンズパビリオン』の役割の確認や、現在の課題と解決に向けた提言を改めて発信するねらいがあった。
博覧会協会・石毛博行事務総長と会談したカルティエ インターナショナルのシリル・ビニュロン プレジデント&CEO(最高経営責任者)は、日本に12年間在住した経験があり、大阪・京都・奈良など関西方面へビジネスで何度も訪れたという。この日、起工式直前の会場・夢洲(ゆめしま)を目にして、「大阪は非常に素晴らしい街。来るたびに活気がある街だと感じ、すごく気に入っている」と話した。
そして、「日本でも多くの女性が活躍しているが、かならずしも経済的に十分な報酬が得られていない場合もある。これから女性の役割はますます重要になっていく中で、グローバルに活躍する女性を支援する『ウーマンズパビリオン』の役割について意見を交わすことができ、共に同じ方向をむいていることを確信できた」と感想を述べ、女性の活躍推進の重要性を訴えた。
世界経済フォーラム(World Economic Forum / WEF)が2022年7月に公表した「ジェンダーギャップ指数2022」では、日本は146カ国中116位、G7では最下位だった。特に政治・経済分野での遅れが目立つ。
日本でも、女性の権利を国際水準に引き上げることが重要な課題となっている。
シリルCEOはまた、混沌とした世界情勢などに触れ、「現在、世界は非常にパラドキシカル(逆説的)な状況にあると考える。非常に豊かな時代と言われる中で、ウクライナとロシアだけではなく世界中に紛争があり、地球温暖化など環境問題や(新型コロナウイルスの)パンデミック、貧困の問題がある。こうした情勢の中でジェンダーギャップ(男女の違いにより生じる格差)が後退しているということも指摘されている。特にこの問題に向けて、悲観的になることなく、今回の『ウーマンズパビリオン』の取り組みを含め、活動を深めていきたい」と抱負を語った。
【カルティエが出展する大阪・関西万博「ウーマンズパビリオン」Women's Pavilion in collaboration with Cartier facade image © Cartier】
【カルティエ「ウーマンズパビリオン」コンテンツ制作 現代美術家・エズ・デヴリン氏メッセージ】
【2025年大阪・関西万博 公式ウェブサイト】
【カルティエ 公式オンライン ブティック】