兵庫県尼崎市に本社を置く『浜田化学株式会社』という企業をご存じだろうか。同社は、スーパーや飲食店などで揚げ物に使用されたのち廃棄される「廃食用油」の再生処理を行なう。「リサイクル」や「SDGs」など“循環型”のライフスタイルが提唱される昨今において、その活動は各方面から注目を集めている。
今回、気象予報士・防災士の正木明がパーソナリティーを務めるラジオ番組に入社3年目の若手・田中怜菜さんがゲストで登場し、業界について詳しい話を語った。
田中さんの主な業務は自社のメルマガ配信やSNSの運用・イベントの企画など。活動内容はもちろん、“廃食用油はリサイクルができるもの”であることを軸に資源循環の大切さや面白さを世の中に広く知らせるために日々邁進している。また、他企業や環境への想いを持った人々と協力しながら、取り組みの輪を広げることにも力を入れる。
廃食用油やロスされた食品が最先端技術でハンドソープ、ジェット燃料・船舶燃料に利用できることをもっと周知させたいと田中さんは語る。
「学生の頃は廃食用油が再利用できることや環境問題について、ほぼ知ることがなかったんです。入社してからその重要性に気付くことができました」(田中さん)
廃食用油の問題をはじめ、食品業界ではさまざまな課題を抱えているという。
「いま食品業界ではリサイクルの視点を持つ企業がかなり多くなっています。たとえば廃校を活用したビール工房からは“麦芽かす”の再生・活用の相談を受けました。他にも豆腐工場のおからや飲食店の使い古された制服など、『もったいないから何か良い方法はないか?』といった再資源化のお話をいただくことが多いですね」と田中さん。