神戸電鉄の谷上駅から歩いてすぐ、ほのかにコーヒーの香りが漂う赤いテントのコーヒー店「ネルドリップコーヒー こーひい屋」（神戸市北区谷上東町）の前に、たくさんの自転車が並んでいる。その場所が、今春、神戸の里山を気軽にサイクリングで楽しめる、シェアサイクルの拠点の1つとなっている。
神戸市は、北区山田町と西区神出町を結ぶサイクリングロード「神出山田自転車道」の魅力をもっと知ってもらおうと、例年、春と秋にシェアサイクルを試行実施。今年は5月28日（日）まで「春のシェアサイクル」を行い、クロスバイクを貸し出している。
神出山田自転車道は、神戸の市街地から車で30分ほどの里山にあり、「BE KOBE」モニュメントもある「つくはら湖」など、豊かな自然や伝統文化が息づく、全長19.3キロメートル、片道2時間程度で楽しめるサイクリングロードだ。
土日祝のシェアサイクル貸し出し拠点は、「ネルドリップコーヒー こーひい屋」をはじめ、神戸電鉄栄駅前の「Cup～Sweets＆Coffee～」（西区押部谷町栄）や、「つくはらサイクリングターミナル」（北区山田町衝原）、「神出ファームビレッジ」（西区神出町）の4か所。拠点間での乗り捨てが可能だ。（※平日は谷上駅前と栄駅前の2か所のみ、月曜は実施していない）
クロスバイクの貸出料金はヘルメット付きで、大人1回1500円、小学生以下の子どもは1回500円（※平日の大人料金は500円）。また、電動自転車や子ども用自転車の貸し出しもある。予約方法など詳細は神戸市のホームページ（「神出山田自転車道」春のシェアサイクル試行実施）を参照。そのなかでは、初心者におすすめのコースや、北区山田町の文化財史跡巡りルートも掲載されている。さらに、今回の「春のシェアサイクル」ではデジタルクイズラリー企画もあり、クイズラリーに参加してクリアすると抽選でAmazonギフト券がプレゼントされる。
「ネルドリップコーヒー こーひい屋」では現在、平日5台、土日祝7台のクロスバイクを貸し出している。店長の松田寛さんは「だいたい埋まっている日が多くはなってきている。下は中学生ぐらいから、（上は）77歳の人まで借りに来てくれているので、わりとチャレンジはしやすいと思う」と、シェアサイクルの使用状況をコメント。また、「クロスバイクのレンタルが午前10時からなので、モーニングを食べてから行っていただいたり、終わった後にちょっとケーキやワッフルなど甘いものや、ランチも食べに来てくれたりしてもらえるとうれしい」と述べていた。
