兵庫県の斎藤元彦・知事と、神戸市に本社を置く一般消費財大手のP&Gジャパンの新旧社長2人が9日、日本有数の酒どころ「灘五郷」にある酒蔵を視察しました。
斎藤知事と、前P&Gジャパン社長のスタニスラブ・ベセラ氏、それに現社長のヴィリアム・トルスカ氏の3人は、酒造メーカー「神戸酒心館」(同市東灘区)を訪れ、同社の安福武之助・社長から酒造りについて説明を受けたあと、ノーベル賞の公式行事で提供されたことがある純米吟醸酒「福寿」などを試飲しました。
神戸酒心館など25社が加盟する灘五郷酒造組合の取り組みは、2025年の大阪・関西万博を見据え、県が認定するSDGsをテーマにした体験型のプログラム「ひょうごフィールドパビリオン」に選ばれていて、万博を訪れた人を県内に呼び込み、日本酒を国内外に発信することを目指しています。
斎藤知事や安福社長の説明を受け、トルスカ氏は、「伝統を守りながらも新しいイノベーションを取り入れ、サステナビリティに焦点を当てた取り組みは心強い」と感銘を受けたようすでした。ベセラ氏は、「P&Gのお客様やマネージャーを連れてくるイベントを計画したい。できるだけたくさんの人を呼びたい」と協力を約束しました。
視察を終えた斎藤知事は、「これからの課題は、いかにして(万博会場の)夢洲から来てもらうかだ。素晴らしいプログラムを磨き上げていくことはもちろん、バスツアーを企画したり、公共交通機関を乗り放題にしたりするなどを検討しなければいけない」と話しました。