シンガーソングライターの川嶋あいがパーソナリティーを務めるラジオ番組『明日への扉〜いのちのラジオ+〜』(ラジオ関西、毎月第1・2週日曜午後5時〜)。6月4日の放送では、爆笑問題や南海キャンディーズ・山里亮太、バナナマンなど多くの人気タレントが出演するTBSラジオ『JUNK』で統括プロデューサーを務める宮嵜守史さんがゲスト出演。ラジオとの出会いや、その魅力について語った。
大学在学中にTBSラジオ番組でアルバイトをしたことをきっかけに、ラジオの世界に足を踏み入れた宮嵜さん。以来、四半世紀にわたってラジオに携わり、数多くの人気番組を手がけてきた。現在統括プロデューサーを務める大人気深夜ラジオ『JUNK』には、伊集院光や爆笑問題、南海キャンディーズ・山里亮太、おぎやはぎ、バナナマンなどが出演。さらに、今年3月には自身初となる書き下ろしエッセイ『ラジオじゃないと届かない』(ポプラ社)を出版した。
温泉まんじゅう屋を営んでいた実家では、夕方ごろになると音楽かラジオ番組が流れていたのだそう。日常のなかでラジオと出会うことになった宮嵜さんは、高校進学後の下宿先でラジオとともに生活を送るようになったという。
「親元を離れている“寂しさ”みたいなものがあるので、夜シーンとした部屋で勉強するよりは、誰かの声が聴こえていた方が安心する。さらに、その声が生放送だったりすると『この人も起きてスタジオで喋っているんだ』と思えて、寂しさを紛らわせることができた」(宮嵜さん)
川嶋からの「今の宮嵜さんにとって、ラジオはどんな存在ですか?」という質問には、「リスナーとしては昔と変わらず、どこかホッとできる存在」と回答。情報収集ツールとしてはもちろん、「この人は今日なんの話をするんだろう」という興味の赴く先でもあり、「“耳寂しい”ときに人の声が聴こえていると心が落ち着く」側面が大きいと語った。
ラジオとともに歩んできた25年間のなかで印象的だった出来事に、山里亮太が自身のラジオ番組『水曜JUNK 山里亮太の不毛な議論』(TBSラジオ)で女優・蒼井優との結婚を改めて発表したときのことを挙げた宮嵜さん。結婚を決意したのは、リスナーからの「僕らリスナーは山里さんが幸せになってくれることを望んでいます」というひと言がきっかけだったという。
放送内でこのエピソードが紹介されると、宮嵜さんはもちろんのこと、番組スタッフやその日ゲスト出演していたシンガーソングライターのaiko、結婚記者会見にも帯同した相方・しずちゃんなど、全員の涙腺が崩壊。「感動もひとしおだった」という当時の思い出を振り返った。
タイムフリー機能やPodcast(ポッドキャスト)の登場により、利便性が上がり続けているラジオ番組。「生放送じゃないものを聴くことの方が多くなっていくと思う」としながらも、「ラジオの良さは、同時に時間を共有することだったり、有事の際にいつも聴いている声で『大丈夫ですよ』『安心してください』と言ってもらえること、情報性の確実さ」と、ラジオが持つ魅力に改めて触れた宮嵜さん。「利便性は追求しながら、今までやってきたラジオの良さを守っていけたらいいな」と、今後の展望を明かした。