大阪・関西万博の開閉会式や、会場内で実施するイベントの内容を検討する有識者会議の初会合が28日、大阪市内で開かれた。
この会合は、万博を運営する日本国際博覧会協会による「大阪・関西万博催事検討委員会」。
大阪・関西万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに実施され、パビリオンなどのほか、催事として、開会式などの「公式行事」、博覧会協会が主導する「主催者催事」、企業・団体・自治体などの「参加催事」で構成される。
大阪・関西万博催事企画プロデューサーで元俳優の小橋賢児氏は2023年3月、 全体の催事コンセプトを「その一歩が、未来を動かす。」と発表した。これは、大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」を体現したもので、小橋氏はこのコンセプトのもと、万博の来場者、参加者に向けて「未来にいのちをつなぐ一歩」のきっかけをつくりたいとしている。リアル、バーチャル合わせて数千件規模の催事を見込む。
委員会では大阪・関西万博関連の催事で個人や団体からアイデアを募るに当たり、基準を定める。会議の内容は非公開。吉本興業ホールディングス(HD)前会長の大﨑洋氏と、 華道家元池坊・池坊専好次期家元が共同座長を務める。大﨑氏は2023年4月に吉本興業HDの会長職を退いており、29日付けで退社する。
博覧会協会の石毛博行事務総長は「万博にとって催事は不可欠な要素だ。人々に感動を与える催事は、企業や団体の支援なくして実現しない。“来場者にとって忘れられない体験”となるよう最大限の努力を払っていく」と話した。
小橋氏は「万博での催事は、パビリオンと並ぶ『(万博の)華』で、人々に“万博に行きたい”と思っていただくための動機付け。その実現のために、さまざまなクリエイターとも議論を重ねるなどした。来場者がワクワクする、未来への一歩を踏み出せるものを検討してきた。こうした中、検討委員会では各界のトップリーダーによる心強いサポートのもと、とても貴重な意見をいただいた」と述べた。
初会合では大﨑氏がリモート参加だったが、「スピード感を持って、さまざまな議論を積み重ねていきたい」と語った。そして、「1970年・大阪万博は“世界の国からこんにちは”と言われただけに、海外から多くの方々にお越しいただいた。大阪・関西万博は、逆に日本から世界に何を発信するか、数多くの社会課題をエンタメの力で楽しく解決できるかが大切」と訴えた。
【主催者催事コンセプト地球共感覚 地球とつながる 未来とつながる】※映像提供・2025年日本国際博覧会協会
【2025年大阪・関西万博 公式サイト】