昨今「テレビ周りをすっきりさせたい」と考える人が増加している。昔はDVDデッキなどと一緒に設置することが当たり前だったテレビだが、近年は機能の充実・内蔵化がめざましく、加えてサブスクリプションサービスも主流になったことが理由に挙げられる。
神戸市東灘区でオーダーメイド家具を取り扱う『六森』の代表、稻田惠美さんに話を聞いた。
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稻田さんによると、テレビの機能の変化により最近ではテレビボードで悩む人は多いのだそう。これまでは収納機能を重視する傾向だったのが「なるべく邪魔にならないように小さくしたい」「お気に入りのものをディスプレイしたい」といった幅広い要望が出てきているという。
「快適にテレビを見るためには、テレビとの目線の高さのバランスがぴったりと合うことも大切」と稻田さん。床に座って見る家庭もあればソファに座って見る家庭もあり、さらには食事をしながらダイニングで見るなど生活スタイルは多岐に渡るからだ。
「多彩な生活様式が生まれている近年だからこそ、オーダーメイド家具の良さが際立つ」と稻田さんは語る。例えば「ダイニングでテレビを見ようとしたら、ダイニングスペースとリビングスペースの間に置いているソファが邪魔して見えづらい」という声を聞くことがあるそうだ。市販のテレビボードの場合、高さが一定に固定されているためこうした事象が起こりやすい。しかし、オーダーメイド家具であればボードの高さを見やすい位置に上げるなどの微調整が可能だという。
また、薄型テレビの登場でテレビを壁にかける人も増えてきたため、ボードに引き出しがないタイプを提案することも。
「木やスチール、ガラスなど素材もバラエティに富んでおり、個性的なボードが増加しています。そもそも家にテレビを置かない人もいるため、オールマイティーに何にでも使えるボードとして『フリーボード』とも呼んでいます」(稻田さん)