AIインフルエンサー増加の理由とは? 運用のプロに聞く「SNS流行語ランキング」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

AIインフルエンサー増加の理由とは? 運用のプロに聞く「SNS流行語ランキング」

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 今年7月、一般社団法人ウェブ解析士協会 SNSマネージャー養成講座 流行語ランキング委員会が、2023年4月から6月期の「SNS流行語ランキング」を発表。この調査は、TwitterやInstagram、TikTokなどのSNSで流行している言葉を選定し、企業でSNSの運営などを行うSNS運用のプロ「SNSマネージャー」の資格を持った方への調査に基づいて作成したものだという。いま、SNSで流行している言葉とは?

AIインフルエンサーとは?
AIインフルエンサーとは?

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 ランキングを見てみると、第10位にはYouTuber・女優として活動する星野夢奈さんが歌う楽曲「男の子のために可愛いわけじゃない」がランクイン。人の目が気になるSNS世代の心をとらえた歌詞と、誰もが真似しやすい振り付けが共感を呼び、TikTokを中心に若者の認知度が上がっているという。

 第8位には、セーラー服姿がトレードマークの4人組ダンスボーカルユニット「新しい学校のリーダーズ」がランクイン。2020年に発売した楽曲『オトナブルー』のダンスが2023年に入ってからTikTokで話題になり、フォロワーは630万人越えに。TikTokでのハッシュタグ“#オトナブルー”の視聴回数は6.5億回、#新しい学校のリーダーズ は視聴回数が27億回に達し、昭和風の歌唱と一見ふざけた雰囲気、キレキレのダンスパフォーマンスというこれまでにない存在感が注目されている。

 第2位には「AIインフルエンサー/生成AI」がランクイン。さまざまな分野で生成AIが活用される中、AIで生成された美しい女性のSNSアカウントが注目されている。一見本物の女性と見分けがつかないほどの再現度で、「ダイエットで30キロ減量した」「本業はグラビアアイドルの港区女子」など設定やストーリーが付けられた彼女たち。そのフォロワーは「なんとか接点を持ちたい」と考える男性だけでなく、彼女たちに憧れる若い女性も多いそうだ。

一般社団法人ウェブ解析士協会調べ「SNS流行語ランキング」
一般社団法人ウェブ解析士協会調べ「SNS流行語ランキング」

 SNSマネージャー養成講座 流行語ランキング委員会によると、この「AIインフルエンサー」が流行する背景には“人間のインフルエンサー起用によるリスク”があるという。多くの企業がインフルエンサーを広告に起用するなか、彼・彼女たちのプライベートな情報の流出や不適切な発言などが原因となりSNS上で批判を浴びる、いわゆる「ネット炎上」も多発している。AIで生成した実在しない人物を起用することで、そうしたリスクを回避しようという思惑があるそうだ。

 そして、今回のランキング第1位は音楽ユニットYOASOBIの楽曲『アイドル』。4つの言葉が音楽関連だった。これらに共通するのは、ユーザーが共感する内容のみならず投稿動画のBGMやネタとして使いやすいことにあるという。

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 今後も、まだまだ新たな「SNS流行語」が誕生しそうだ。

(取材・文=村川千晶)

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