大阪・関西万博(2025年4月13日〜10月13日 184日開催)について、岸田文雄首相が政府主導で対応するよう、31日の関係閣僚会議で改めて指示する。万博の開催については国が主体を担う。
大阪・関西万博には153の国・地域が参加を表明している。このうち約50か国・地域が「タイプA」として自費でのパビリオン建設を予定しているが、資材価格や人件費の高騰で、準備遅れなどが懸念されている。開催地・大阪市に着工へ向けた手続きを申請したのは、28日現在で韓国・チェコ・モナコのみとなっている。
30日、西村康稔・経済産業相と岡田直樹・万博担当相が日本国際博覧会協会(大阪市住之江区)を訪れ、会場の人工島・夢洲(ゆめしま 大阪市此花区)の現在の様子を見学した。この日は吉村洋文・大阪府知事、横山英幸・大阪市長も立ち会い、今後の緊密な連携を確認した。吉村知事、横山市長は31日の関係閣僚会議に出席する予定。
西村経産相は、集まった博覧会協会職員約100人に向けた訓示で「開幕まで592日という中、準備の加速化と緊張感、危機感を持ってほしい」と強調した。そして記者団に「海外パビリオンの建設スケジュールを加速化するために、各国とマンツーマンで対応している」と述べた。
さらに「開幕500日前となる11月30日にはチケット販売が始まる。全国的に万博への機運情勢を図りたい」とし、「まだまだ課題はあるが、世界中の人々に感動を与え、夢を持って未来に向かっていける万博を必ず成功させるべく、経産省として総力を挙げる」と誓った。