女子バレーボール・Vリーグの2023-24シーズンは、10月からスタートしますが、開幕を約1か月半後に控えた今月初めの6日、ヴィクトリーナ姫路が地元・兵庫県姫路市で国際親善試合を行いました。
ヴィクトリーナは、ホームのヴィクトリーナ・ウィンク体育館で、昨シーズンの韓国Vリーグ年間女王となった韓国道路公社ハイパスを迎えて、3セットオープンマッチを実施。一般にも無料公開された一戦では、アヴィタル・セリンジャー新監督のもとで選手たちが躍動し、2-1と勝利。10月28日から始まるV2リーグ戦に向けて弾みを付けました。
この試合を視察した元日本代表セッターの竹下佳江氏(ヴィクトリーナ姫路初代監督、現ヴィクトリーナ姫路エグゼクティブアドバイザー)は、「今までも韓国チームとの親善試合は数々と行われてきたようだが、一般の観戦を入れての試合というのは、過去にもあまり例がないので、選手にも良い刺激になったのではないか」と、外国チームと対戦した意義をコメント。内容について次のように感想を述べました。
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――試合を見て、全体的な感想は?
【竹下】 あまり海外のチームと試合することがないなかで、どういった試合展開になるのかを注目していました。アヴィタル監督のやろうとしているバレーを体現できてきているのかなと(思う)。
――具体的にはどういったところでそう感じましたか?
【竹下】 今までは速いバレーというだけでしたが、しっかり強くボールを叩くとか、ダイナミックなバレーをするという形が見えてきたのかなと。「こうすれば、こうなる」といった試合展開を選手がしっかり擦り込めていますよね。
――海外のチームと対戦するメリットとは?
【竹下】 分かりやすいところで言うと、高さとパワーですよね。やはり国内のチームとでは、純粋に身長と力、スピードが圧倒的に違います。さらにそこで今回は韓国の女王ですから、ここで勝てたというのは選手の自信にもつながると思います。
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24日まで行われた「FIVBパリ五輪予選/ワールドカップバレー2023」では、バレーボール女子日本代表「火の鳥NIPPON」が奮闘。最終戦でフルセットの末に強豪・ブラジルに敗れ、パリ五輪出場権獲得は来年に持ち越しとなりましたが、ヴィクトリーナの礎を築いた眞鍋政義監督の采配や、ヴィクトリーナから選ばれたミドルブロッカー宮部藍梨選手の活躍なども、今大会では光りました。
ヴィクトリーナも、韓国王者との一戦で得た自信を力にしていきたいところ。新指揮官セリンジャー監督の戦略や采配を含めて、トップカテゴリー返り咲きを目指してV2女子に挑むチームからは、今後も目が離せません。
※ラジオ関西『竹下佳江のいいな117ヴィクトリーナ』より