着れば着るほど表情豊かに 世界にたった1つのレザージャケット生み出す縫製工房 兵庫・三田 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

着れば着るほど表情豊かに 世界にたった1つのレザージャケット生み出す縫製工房 兵庫・三田

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 のどかな田園風景が広がる兵庫県三田市。その地にある、古民家を改築したレザージャケット専門の縫製工房は、確かな技術と着心地の良さが高く評価され、オーダーは全国各地から舞い込んでいるといいます。

「Canyon Leather Craft(キャニオンレザークラフト)」

 縫製工房「Canyon Leather Craft(キャニオンレザークラフト)」代表の神谷奉之さんは、この道18年の職人。12年勤務した東京のアパレルメーカーで縫製技術をゼロから学び、2017年に独立し「Athena Leathers Japan」を設立。2020年に兵庫県三田市で現在の工房をスタートさせました。

 同工房が手がける商品のひとつ、オリジナルのフライトジャケット「Canyon A-2」。「A-2」とは第二次世界大戦中のアメリカ陸軍航空隊に採用されたフライトジャケットで、シンプルかつ洗練されたデザインは名作と呼ばれ、今なお高い人気を誇っています。そのジャケットを革やパーツの仕入れから縫製に至るまで、フルオーダーで作り上げるのが「Canyon A-2」の特長です。

 完全受注生産としているのは、顧客のリクエストに全力で応えるため。「体型が一人ひとり異なるのはもちろん、『ゆったりと着たい』『タイトにカッコよく着たい』など、着用時のスタイルにもそれぞれの希望があります。そんな声を丁寧に聞きながら、お客様と一緒にジャケットを作りたいと考えています」と、神谷さん。サイズは16型を展開し、さらに袖や着丈の微調整も行っています。

 使用する革にも、ひと際強いこだわりを持つ神谷さん。下地の状態はもちろん、シワの量や塗料との組み合わせで革の表情は大きく変わるため、自らタンナー(皮革メーカー)に足を運んで選定しています。

「Canyon A-2」に採用しているのは、着れば着るほどに味わいが出るホースレザー(馬革)。カウレザー(牛革)より柔らかく伸びやすい一方で、ジャケットに適した部分は少ないため非常に貴重なのだそう。

 神谷さんいわく、「ほかのブランドよりも革を厚くしているので、シワが刻まれやすく表情が豊かになる。ジャケットをじっくり育ててエイジングを楽しみたい方におすすめ」とのこと。

 袖や裾に施すリブや縫製糸の色、ジッパーも好みのものを選べるほか、ジャケットに合わせるレザーパッチ(ワッペン)のカスタマイズも可能。とりわけ高い縫製技術が必要とされるパッチは人気が高く、パッチのみをオーダーする人も多いそうです。

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