兵庫県の外郭団体「兵庫県道路公社」(神戸市中央区)発注の播但連絡道路修繕工事をめぐり、入札情報を漏らしたなどとして、官製談合防止法違反、競売入札妨害の両容疑で、兵庫県警は10月3日までに県道路公社職員を逮捕、送検した。
逮捕、送検されたのは、県道路公社・ 播但連絡道路管理事務所(同県福崎町)の保全課主査の男A(38)。県土木課から出向していた。
また競売入札妨害容疑で、落札した建設会社(兵庫県朝来市)取締役の男B(40)と、その下請け会社(神戸市中央区)取締役の男C(49)、社員の男D(67)も逮捕、送検した。逮捕はいずれも9月30日付。 兵庫県警は4人の認否を明らかにしていないが、 AはDを通して、BとCに工事価格などの入札情報を伝えていたとみている。
播但連絡道路は兵庫県道路公社が管理している一般有料道路で、兵庫県姫路市と朝来市を結ぶ。総距離は65.1キロ。
兵庫県警によると、2023年4月に行われた播但連絡道路の耐震補強修繕工事の一般競争入札に計6社が参加(うち1社は辞退)。
この建設会社を含む特別共同企業体(JV)は、 入札時にこれを下回ると失格となる入札金額の下限、最低制限価格と同額の9億3970万円で落札していた。