刑事に次々と危険が降りかかり、追い詰められていくサイコスリラー作品。どんでん返しが何度も起こります。映画『ドミノ』が全国の映画館で公開中です。
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主人公は刑事のダニー・ロークです。ロークのひとり娘ミニーが行方不明になり、悲しみから立ち直ることができません。ミニーをさらった疑いで容疑者が逮捕されたのですが、誘拐したこともどこに連れて行ったのかもまるで思い出せないと言っています。ロークは心のバランスを崩していて、心療内科でカウンセリングを受けています。
こうした中、銀行強盗が起こると予告する情報が寄せられます。貸金庫を狙う強盗が計画されているという匿名の通報でした。ロークは相棒のニックスとともに銀行に向かいます。
現場の近くでロークが監視していると、怪しい男がベンチに座っています。隣にたまたま座った女性に男が話しかけました。
「今日はとても暑い」
「そうかしら」
「まるでかまどだ」
すると女性はふらふらと立ち上がり、おかしな行動を始めます。
「とても暑い、まるでかまど.....」
女性は歩きながら服を脱ぎ、信号を無視して交差点に進んで行きました。
ロークは急いで貸金庫に駆けつけます。あの男より先に着きました。通報のあった23番の金庫を開けます。するとこの中に、行方不明になった娘ミニーの写真が入っていました。写真には手書きの文字で「レヴ・デルレインを見つけろ」と書かれています。
あの男が銀行のロビーに現れました。その直後、ライフル銃を持った男たちが侵入し、銀行強盗事件が発生します。ロークが叫びます。
「応援を呼べ!」
警官二人がロークに合流しました。こちらに背を向けて走って逃げる男の姿が見えました。男は階段を昇っていきます。ロークたちは拳銃を構え、男を屋上に追い詰めます。ロークが警官二人に指示します。
「手錠をかけろ!」
男は落ち着いた様子で言いました。
「私は人違いだ。後始末をしろ」
これを聞いた警官二人は突然暗示をかけられたようにお互いを撃ち殺し、男は屋上から飛び降りました。ロークが地面を見下ろしても男は見当たりません。男は魔術のように姿を消してしまいました。
この事件を事前に通報した人物を、相棒のニックスが調べて居場所をたどりあてました。タロット占いの店です。ここにいるのはダイアナという占い師の女性でした。ダイアナは人の心を操る能力を持つといい、かつてあの男と同じ秘密組織にいたことがある、とロークに話しました.....。
主人公の刑事ロークを演じるのは、ベン・アフレックです。占い師のダイアナ役は、ブラジル生まれでポルトガル語・スペイン語・英語のトライリンガルのアリシー・ブラガ。ロークが追う怪しい男には、映画とテレビ両方で活躍する個性派俳優ウィリアム・フィクナーが扮しています。
監督は、『デスペラード』や『スパイキッズ』シリーズなどで知られるロバート・ロドリゲスです。