11月1日は「灯台記念日(灯台の日)」。2023年、灯台が日本の海を照らして155年目を迎えた。
この日、神戸メリケンパークオリエンタルホテル(神戸市中央区波止場町)で、日本で唯一の「ホテルに建つ公式灯台」が、一般公開された。2020年と21年は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止され、昨年再開された。
この灯台は1964(昭和39)年、ホテルの敷地内としては日本で初めて、神戸・旧居留地にあったオリエンタルホテル(当時)に設置された。しかし阪神・淡路大震災で同ホテルが全壊したため、現在の地へ移設された。そして震災から10年の節目となる2005年、復興のシンボルとして初めて一般公開された。
2011年からは毎年1月17日の震災発生日と、11月1日の灯台記念日に公開されていて、海抜約55mに位置する灯台を間近で見ることができる。
次の公開は来年(2024年)1月17日の予定。鎮魂の思いを込めて神戸港と神戸の街を照らす。
灯台は海上保安庁から正式に認可を受けており、来場者は灯台が建つホテル最上階(14階)から神戸港を眺めた。
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世界的に、観光資源としての灯台の価値を改めて見直し、活用していこうとする機運が高まる。
灯台の魅力を多くの人に知ってもらうため、「灯台女子」として自費出版のフリーペーパー『灯台どうだい?』の編集発行人を務める不動まゆうさんは、”灯台マニアのための崖っぷちマガジン”と銘打ち、2014年から季刊で発行している。
不動さんはラジオ関西の取材に対し、神戸メリケンパークオリエンタルホテルの印象を「灯台自体は5メートルもなくてと小さいのに、ホテルの最上階にすっくと立っている姿は凛々しくて、大型船で見張りをしている水兵さんみたいです。でも、このホテルは波をイメージしているんですよね。となると、ビッグウェーブにテイクオフしたサーファーかな…光の色も赤と緑が交互に放たれ、海上からでも識別しやすいでしょうし、20海里(約37キロ)も届くなんて、『神戸、なかなかやるなぁ』と感服します。神戸にはガスタンクの間に立ってるように見える神戸灯台や、「神戸港」と書かれた防波堤灯台(神戸第1防波堤東灯台)など、個性的な灯台の宝庫ですね」とコメントした。
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