新型コロナウイルス渦で苦境に立つ加東市内の観光施設や商工業者を応援しようと、加東市観光協会が土産品をセットで売り出したところ、全国から注文が相次いでいる。「コロナゼロ」の願いを込め、1万円相当を5670円で販売。語呂合わせの価格に込めたメッセージが、ネットを通じて共感を呼んでいる。
政府の緊急事態宣言を受け、東条湖おもちゃ王国と隣接するホテルグリーンプラザ東条湖が休園・休館するなど、加東市の商工、観光業界も大きな打撃を受けている。そこで加東市観光協会、加東市商工会、加東市まちの拠点づくりコンソーシアム、加東市の4者が連携して支援に乗り出した。
今回のセット販売は支援策の第1弾。在庫過剰となりかねない土産品や特産品を、通信販売を軸に売りに出す。
セットの基本的な詰め合わせは、クッキーや、社高校生活科学科の生徒が同市産の桃を使って開発した「桃ピューレキーマカレー」、「滝野温泉ぽかぽ入浴券」とタオル、特産のミニこいのぼり、讃岐うどん特有のコシの強さと山田錦の米粉のもっちりした食感が特長の「伝の助うどん」など、約20点。
加東市観光協会は「定価のほぼ半値とはいえ、5670円は決して少額ではない。どれだけ売れるか不安だった」と打ち明けるが、4月23日の発売から2週間で145セットを売る上々の滑り出しとなった。
セットは加東市観光協会で直接購入もできるが、通信販売が売り上げの7割を占める。県外の申し込みは北海道や東京都、岩手、埼玉、広島、長崎などの各地から。なかには「いい取り組みなので応援したい。知り合いにも贈りたい」と7セット注文した人もいる。
加東市観光協会では「最初の6日間で115セット売れ、注文の受け付けと発送作業にてんてこ舞いだった。私たちが発した『コロナゼロ』のメッセージに応えていただき、本当にありがたいし、心強い」と喜んでいる。
地方発送の送料は830円。問い合わせは、加東市観光協会、電話0795-48-0995まで。
加東市観光協会
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