兵庫県警、誤認逮捕 窃盗事件「被害申告真に受け、裏付け不十分」女性を14時間30分拘束 検証へ | ラジトピ ラジオ関西トピックス

兵庫県警、誤認逮捕 窃盗事件「被害申告真に受け、裏付け不十分」女性を14時間30分拘束 検証へ

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 兵庫県警は1日、同県尼崎市内のコンビニエンスストアで、売上金などを盗んだとして、窃盗容疑で逮捕したパート従業員の女性(60代)について、誤認逮捕だったと発表した。

 兵庫県警・捜査三課によると、11月30日、このコンビニの店長から「従業員が店の金を盗んだ。防犯カメラにも映っているが、盗んだ従業員が犯行を認めない」と、尼崎南警察署へ通報した。その際、現金数十万円が盗まれたとする被害を届け出た。

 尼崎南署は女性を任意同行し、同日午後4時30分から聴取(任意)を始めたが、女性は一貫して「盗んでいない」と犯行を否認していた。

 店内の防犯カメラの映像には、女性が同月24日にレジの両替箱を開封している様子をとらえていた。捜査員はこの時に現金十数万円が盗まれたと判断したが、実質的には店側の被害申告だけに頼ることになり、女性が現金を盗んだという確たる証拠がないまま、翌日(12月1日)午前2時ごろ、窃盗容疑で逮捕された。

尼崎南警察署

 しかしその後、コンビニを統括する本部から「被害金額を修正する必要があるかもしれない」と連絡があり、店舗の帳簿とレジの現金を照合したところ、盗まれたとされる数十万円が、すでに本部に送金されていたことが判明したという。

 これで窃盗被害の事実がなかったことがわかり、尼崎南署は女性を同日午後4時40分ごろに釈放し、謝罪した。この間の拘束は約14時間30分に及んだ。

 誤認逮捕について捜査幹部は、ラジオ関西の取材に対し、「裏付けが不十分だった」と述べた。
また、店側の申告だけを一方的に信用し、証拠が不十分なまま逮捕したのかとの問いに、「被害者側の供述を真に受けたことは否めない。経緯を含め検証する」と答えた。

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