新鮮な海の幸を手頃な価格で楽しめる……そんな漁港食堂が、駅から徒歩約5分の場所にあります。神戸市の臨海部、垂水区の垂水漁港水産会館内にある食事処「垂水漁港食堂」です。漁港に隣接する食堂ならではの魅力を取材しました。
垂水漁港食堂は、喫茶スペースをリニューアルして2021年にオープンしました。漁港関係者だけでなく一般客の利用も歓迎なうえに駅チカ(最寄りはJR垂水駅、山陽垂水駅)ということで、新鮮な魚介の味わいと値打ち感が口コミやSNSを中心に話題になっています。
神戸市漁業協同組合の大段さんによると、どんぶりや日替わり定食、うどんなどの定番メニューもそろう中で、注文する人が最も多いのは『垂水漁港定食』だそう。刺身としらす丼、神戸の海で養殖されたご当地サーモン「神戸元気サーモン」のフライなどがセットになって1380円です。

とりわけ、神戸で水揚げされたしらすをぜいたくに乗せた「釜揚げしらす丼」は、来店客のほとんどがこれを目的に訪れるというほど人気の高いメニューだといいます。大段さんによると、夜明けとともに漁獲したしらすをそのまま朝8時頃に水産会館で釜炊きし、新鮮な状態で提供しているとのこと。プランクトンを食べる前に引き揚げられたしらすは、透明で美しく、炊き上げると真っ白になるそう。食感はフワフワです。

また、同食堂の人気の秘密は、料理だけでなくその空間にもあるといいます。食堂の海側が全面ガラス張り。瀬戸内海を行き交う船や明石海峡大橋、その先にある淡路島などまでが望める、まさに絶景ポイントなのです。

口も目も“ごちそう”を味わえると言える垂水漁港食堂。神戸産のとれたて釜揚げしらすが食べられるのは、例年4月から12月末頃までです。
※ラジオ関西『Clip火曜日』より