オラトリオ『天地創造』90人で上演 鈴木秀美指揮、神戸市室内管弦楽団など 16日、神戸文化ホール | ラジトピ ラジオ関西トピックス

オラトリオ『天地創造』90人で上演 鈴木秀美指揮、神戸市室内管弦楽団など 16日、神戸文化ホール

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 旧約聖書の「創世記」がドラマティックに展開する、ハイドンの大作オラトリオ『天地創造』が16日(土)、神戸文化ホールで上演される。神戸生まれのチェロ奏者で神戸市室内管弦楽団音楽監督の鈴木秀美が指揮、同楽団と神戸市混声合唱団が美しいハーモニーを響かせる。ソリストは隠岐彩夏(ソプラノ)、櫻田亮(テノール)、氷見健一郎(バス)。今年、開館50周年を迎えた同ホールの記念事業の一環で、大ホールのステージに総勢約90人が立つ。

2021年のヘンデル「メサイア」公演 (c)小澤秀之

『天地創造』はハイドン晩年の作で、代表曲の1つ。創世記に書かれた、神が7日間で世界を作った様子をオラトリオ(宗教的なテーマを独唱、合唱、管弦楽で劇的に表した楽曲)で表現している。18世紀末にウィーンで初演され、大成功を収めた後、ヨーロッパ各地やロシアでも上演され高い評価を得た。

鈴木秀美(c)K.Miura
隠岐彩夏(c)T.Tairadate
櫻田亮 (c)Ribaltaluce
氷見健一郎 (c)井村重人

 関連のトークイベントで、池上健一郎・京都市立芸大教授(音楽学)は、同曲を「スケールの大きな合唱や、神を賛美する時に使う技法の“フーガ”、馬が走ったりミミズがうごめく様子を表す音など、どこを切り取っても楽しい曲」、鈴木は「テーマがいろいろなところから出てきて、まるで建造物のように巧みに絡み合っているところがかっこいい」と紹介。その上で鈴木は、「(合唱団など)出演者の歌声が増えるとコントロールが難しくなり、うまくいかなければ週末のショッピングモールのように(騒々しく)なってしまう。同時に鳴っている音が正しく分けられ、それぞれの意思が認識できることが非常に大切」と語った。

 ハイドンは、ヘンデルが作曲した『メサイア』などのオラトリオに触発されて『天地創造』を作ったとされる。その関係をなぞるように、まず2021年、同ホールで鈴木のタクトによる『メサイア』が上演された。鈴木は「(前回の)メサイアの記憶の上に、今回、天地創造を演奏する。(両曲は)ちょっと感じが似ているところがある。ヨーロッパの音楽史を耳で追うような経験ができると思う」と話し、演奏会へといざなった。

 公演の問い合わせは神戸文化ホール、電話078-351―3349。

神戸市室内管弦楽団(c)SHIMOKOSHI HARUKI
神戸市混声合唱団 (c)SHIMOKOSHI HARUKI

◆神戸文化ホール開館50周年記念事業 神戸市室内管弦楽団・神戸市混声合唱団 合同定期演奏会「ハイドン:オラトリオ《天地創造》」
日時:2023年12月16日(土)午後2時開演
会場:神戸文化ホール 大ホール(〒650-0017 神戸市中央区楠町4丁目2-2)
入場券:S席5000円、A席2000円、U25(25歳以下)1000円 いずれも全席指定、税込
問い合わせ:神戸文化ホール、電話078-351―3349

<a href=”https://www.kobe-bunka.jp/hall/”>神戸文化ホール</a>

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