女子サッカー・WEリーグは、12月13日（水）、第3節の1試合、INAC神戸レオネッサ対大宮アルディージャVENTUS戦が、午後4時からノエビアスタジアム神戸で行われます。第3節は他の5試合が11月23日に終了済みですが、この一戦のみ12月中旬のミッドウイーク開催となりました。
INAC神戸はここまで3勝1分け、勝点10で暫定2位。開幕3連勝を果たしましたが、9日に行われた第5節ではAC長野パルセイロ・レディースに1-1と引き分け。前半、自陣でのミスをきっかけに相手に先手を許すも、後半、なでしこジャパンFW田中美南選手の今シーズン3点目となるゴールで同点に追いつきます。この試合で相手の倍以上となる19本のシュートで攻め立てたINAC神戸ですが、シュートがクロスバーに弾かれるなど決め切れず、勝点1獲得にとどまりました。
今回の大宮Ｖとホームゲームで勝てば、日テレ・東京ヴェルディベレーザ（勝点11）を抜いて首位に立つことができるため、INAC神戸としては白星が欲しいところ。これまでの大宮Vとの対戦では、WEリーグ戦で4勝0敗13得点2失点と圧倒していますが、今夏のWEリーグカップ戦では、若手主体で臨んだとはいえ1-4と大敗しているだけに、そのリベンジを期する試合にもなります。
一方、今シーズンの大宮Vは、WEリーグ戦でここまで3勝1敗、勝点9の暫定4位と好調。こちらもここで勝てば一気に首位に躍り出ます。前INAC神戸のMF阪口萌乃選手が2得点をマークするなど、すでにチームの主軸として躍動すれば、前節・マイナビ仙台レディース戦の勝利に貢献したGKスタンボー華選手、DF鮫島彩選手、MF仲田歩夢選手といった元INAC神戸勢や、マイ仙台から加わり早速2ゴールを記録しているMF船木里奈選手など、強力な選手たちもそろっています。
大宮Vを迎え撃つINAC神戸ですが、心配なのは、なでしこジャパンDF三宅史織選手の状態。長野L戦では後半途中に負傷交代を余儀なくされました。その前節はなでしこジャパンGK山下杏也加選手も不在だっただけに、守備の要が相次いで欠場となれば、チームにとっては大きな痛手に。ジョルディ・フェロン監督の選手起用や采配にも注目です。
なお、試合後には、12月をもってチームを退団するU-20日本女子代表MF林愛花選手が、ファン・サポーターの前で挨拶を行う予定です。今シーズンの加入時、すでにアメリカのサンタクララ大学へ進学することが決まっており、期間限定でのプレーとなっていた背番号19ですが、キャプテンの田中選手が称えるように、チームのムードメーカーとしても貴重な存在でした。また、ピッチでもWEリーグカップで4試合1得点と活躍すれば、WEリーグでは先の長野L戦にも出場するなど2試合でプレーしていました。その林選手を快く送り出すためにも、レオネッサは勝利で飾りたいところです。
元なでしこジャパンDF川上直子氏は、ラジオ番組のなかで林選手の退団について触れ、「大学の進学が先に決まっていたなかでの契約だったので、これは仕方ないこと。だが、今シーズンはいてほしかったなという気持ちもある」と率直な思いも吐露。「アメリカでいろんな刺激を受けて、帰ってきたときにまた縁があればINACに戻ってきて成長したプレーを見せてもらえれば」と、若きホープにエールを送っていました。
INAC神戸にとって、今回の大宮V戦では心強い援軍も。ヴィッセル神戸をJ1初優勝に導いた吉田孝行監督が来場し、試合前にチームに激励メッセージを送る予定となっています。
試合後には30人限定での事前申込制の選手たちとの乾杯イベントも企画されるなど、イベント盛りだくさんのINAC神戸ホームゲーム。安本卓史社長は「いろんなアイデアをこらして皆さんの来場をお待ちしています！ 平日午後4時キックオフですが、後半だけでもかまいませんので、ぜひノエスタに来て選手たちを後押ししてほしい」と、来場を呼びかけていました。
※ラジオ関西『カンピオーネ！レオネッサ!!』2023年12月11日放送回より
