金魚伝来300年と市制70周年の奈良県大和郡山市 400キロを歩いて金魚の旅 史実を再現? | ラジトピ ラジオ関西トピックス

金魚伝来300年と市制70周年の奈良県大和郡山市 400キロを歩いて金魚の旅 史実を再現?

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 奈良県大和郡山市は、2024(令和6)年1月1日に市制70周年を迎えた。併せて、金魚養殖の職人を連れて郡山城主となった柳澤吉里候の入城から300年という、ダブルで節目の年に。大和郡山市の上田清市長が、11日、ラジオ関西の生番組に出演し「今年は時代を担う子どもたちの心に残るイベントを開催したい」と、メモリアルイヤーの意気込みを語った。

市制70周年と金魚伝来300年のメモリアルイヤーについて語る 奈良県大和郡山市・上田清市長
市制70周年と金魚伝来300年のメモリアルイヤーについて語る 奈良県大和郡山市・上田清市長
「日本さくら名所100選」にも選ばれた郡山城跡。ソメイヨシノなど約800本が敷地内に咲き誇り、桜の開花にあわせて春に開催される「大和郡山お城まつり」は市の一大イベント。
「日本さくら名所100選」にも選ばれた郡山城跡。ソメイヨシノなど約800本が敷地内に咲き誇り、桜の開花にあわせて春に開催される「大和郡山お城まつり」は市の一大イベント(画像提供:大和郡山市)

 大和郡山市は、奈良県北部、奈良市の南西に位置し、広さは42キロ平方メートル。上田市長は「スマートシティという言葉があるが、コンパクトな『スマート城下町』」と紹介した。中心部にある「郡山城跡」をはじめ、金魚のまちとしても知られている。郡山城の初代藩主は筒井順慶で、その後豊臣秀吉の弟・秀長が大和・紀伊・和泉の100万石の領地を治めた。関ヶ原の戦いの後廃城となったが修復され、江戸時代の1724(享保9)年に、山梨県甲府から柳澤吉里が入城した。その際に金魚養殖の職人を連れてきた歴史があり、大和郡山に金魚が伝来して300年となった。現在も年間4300万匹を出荷する国内有数の金魚の産地で、毎年開かれる「全国金魚すくい選手権大会」は、今年29回目となる。

毎年8月に開かれる「金魚すくい選手権」は大和郡山市の代名詞。全国から予選を勝ち抜いた”強者”たちが集まる(画像提供:大和郡山市)
毎年8月に開かれる「金魚すくい選手権」は大和郡山市の代名詞。全国から予選を勝ち抜いた”強者”たちが集まる(画像提供:大和郡山市)
「全国金魚すくい選手権大会」では、ひとり1枚のポイで、3分間で何匹の金魚をすくえるかで競われる。個人戦(一般・小中学生の部)と3人1組の団体戦が行われる(画像提供:大和郡山市)
「全国金魚すくい選手権大会」では、ひとり1枚のポイで、3分間で何匹の金魚をすくえるかで競われる。個人戦(一般・小中学生の部)と3人1組の団体戦が行われる(画像提供:大和郡山市)
大和郡山のまちの各所には金魚が気持ちように泳ぐ水槽が点在。行政だけでなく商店街など民間も一体となって水槽を配置している。ユニークな灯籠型の水槽も(画像提供:大和郡山市)
大和郡山のまちの各所には金魚が気持ちように泳ぐ水槽が点在。行政だけでなく商店街など民間も一体となって水槽を配置している。ユニークな灯籠型の水槽も(画像提供:大和郡山市)
大和郡山市内にある金魚水槽は夜になると幻想的な雰囲気に(画像提供:大和郡山市)
大和郡山市内にある金魚水槽は夜になると幻想的な雰囲気に(画像提供:大和郡山市)

 金魚とお城だけでなく、農業も盛ん。奈良県はいちじくの生産量が全国7位で、その大半を大和郡山市で生産している。上田市長は「そのまま食べても美味しいが、加工品ができたらと、数年前から大和郡山産のいちじく100パーセントを使った『いちじくワイン』にチャレンジし、好評をいただいている」と紹介した。 
 
 また、奈良県が認定する「大和の伝統野菜」でもある大和丸なすの産地として知られる。この大和丸なすのPR大使を務めるのが、神戸出身の5人組アカペラグループ「チキンガーリックステーキ」。この日市長と共に出演したメンバーの前澤弘明氏は「25年ほど前に全国金魚すくい選手権大会のゲストに呼んでもらってから、大和郡山とのご縁がある。大和丸なすのPR大使に選ばれたのは驚いたが、煮ても焼いても美味しいので、ぜひ多くの人に食べてもらいたい」と話した。

奈良県はいちじくの生産量が全国7位。その大半が大和郡山市で生産されている(画像提供:大和郡山市)
奈良県はいちじくの生産量が全国7位。その大半が大和郡山市で生産されている(画像提供:大和郡山市)
大和郡山市の特産品、奈良の伝統野菜「大和丸なす」。コロンと丸くてみずみずしく、肉質がきめ細やかで「柔らかいのに煮崩れしにくい」のが特徴(画像提供:大和郡山市)
大和郡山市の特産品、奈良の伝統野菜「大和丸なす」。コロンと丸くてみずみずしく、肉質がきめ細やかで「柔らかいのに煮崩れしにくい」のが特徴(画像提供:大和郡山市)

 そんな多彩な魅力がある大和郡山市だが、メモリアルイヤーの今年はさらに話題が目白押しだという。上田市長が「中でも注目」としたのが、300年前の「金魚の旅」を追体験するプロジェクト。「甲斐の甲府藩から郡山藩(大和郡山)に柳澤候が移った際、お殿様は江戸から来たが、家臣・領民たち5286人は甲府から中山道を歩いてきた。400キロの道のりを10日間かけて。それを再現しようかと」と明かした。題して「金魚が旅した中山道を歩くプロジェクト」。詳細は検討中とのことだが、「甲府市とは姉妹都市でもあり、仲良くさせてもらっている。当時、甲府から移り住んだ人の子孫が今も大和郡山にいますから、つながり、ご縁を大事にしたい」と語った。

 上田市長は「市制70周年を迎え、そろそろ100周年を意識した方がいいと思っている。その時の主役は今の子どもたち。今年のメモリアルイヤーには、子どもたちの心に残るようなイベントを数多く実施していきたい」と、熱い思いで締めくくった。

 ※ラジオ関西『三上公也の朝は恋人』2024年1月11日放送回より

市制70周年のロゴマークは、中学生の投票で決定したことを紹介する、大和郡山市・上田清市長 
市制70周年のロゴマークは、中学生の投票で決定したことを紹介する、大和郡山市・上田清市長 
奈良県大和郡山市の上田清市長(中央)大和丸なすPR大使のチキンガーリックステーキ・前澤弘明さん(右)
奈良県大和郡山市の上田清市長(中央)大和丸なすPR大使のチキンガーリックステーキ・前澤弘明さん(右)番組パーソナリティ・三上公也(左)
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