お笑いコンビ・ケツカッチンの高山トモヒロが、自身がパーソナリティーを務めるラジオ番組で、つんく♂とのエピソードを明かした。
高山とつんく♂の関係は、高山の漫才コンビ「ベイブルース」時代にさかのぼる。90年代半ば、某放送局の人気ラジオ番組で「横並び」(別の曜日)にパーソナリティーを担当していたふたり。また、高山が名古屋で担当していたラジオ番組でシャ乱Qが新曲を出すたびにつんく♂がゲスト出演していたことや、同い年ということもあって、次第に意気投合していったという。
「同級生だけど、僕が勝手にアーティストは芸人より上だと思っていたから、最初は『つんく♂さん』と言っていた。でも、つんく♂のほうが『呼び捨てでいこう! つんく♂と呼んで! 俺はタカと呼ぶから』と言ってくれた」と、高山。ただし、すぐに呼び捨てにはなれず、当初は「つんく♂やん」という呼び方をして、次第に「つんく♂」と呼ぶようになったとのこと。
高山がつんく♂との印象的な思い出に挙げたのは、2つ。そのうちの1つは、イベントのブリッジ(つなぎ)でベイブルースの曲『夫婦きどり』を使ったとき、観客を驚かす仕掛けで、高山の歌唱パートだった2番の歌声を、つんく♂に即興での歌入れしてもらったときのこと。ラジオ番組終わりに歌入れを直談判すると、つんく♂が快諾したそう。
「『僕が口パクで映像だけ流れて、声は実はつんく♂やったというネタにしたいねん』という話をしたら、つんく♂は『ええよ! 1回聴かせて!』と。ラジオが終わって、ミキサーさんに楽曲の音を聴かせてもらうと『ああ、わかった』と言って、そのまま一発取り。1回しか聴いてないのに……。もちろん歌詞を見ながらやけど、『そんな簡単にできるんや! やっぱりプロやな! 餅は餅屋! えぐい!』って驚いたよ! それをイベントで使わせてもらったけど、今になって考えれば失礼な話で、申し訳ない思い。同期の感覚になってたから……」(高山)
もう1つのつんく♂とのエピソードは、高山が親しいプロ野球選手との食事会を名古屋でしていたときのこと。たまたま名古屋に来ていたつんく♂から「どこおるの? 名古屋やろ?」と連絡があり、当時の様子を伝えたところ、「なら、俺も行くわ!」と、さっと来てくれたそう。当時、音楽番組などでも露出が多く大人気のつんく♂の登場に、プロ野球選手たちも驚愕。憧れの存在の登場に、高山とはざっくばらんに話していたのとは一変、彼らが緊張で話さなくなったとのこと。高山はつんく♂の去り際のスマートさにも触れ、「かっこよかった!」と当時を思い出していた。
「よく芸能界で売れる人、この世界で生き残る人は、人間がよくなかったらあかんと言われるけど、まさにそのとおりの人」と、高山はつんく♂を絶賛。
今回、「失礼があったらあかんから」と、ラジオでエピソードトークをすることを高山が事前にLINEでつんく♂に伝えたところ、「元気? サンキューです! お互いがんばろうな」というような内容の返信がすぐに届き、これにも感激した高山。「連絡がきたのがどうこうと自慢しているのではなくて……。芸能界の差、えぐいやん。それでも、ちゃんとスッと連絡をくれるし、めっちゃやさしい!」と、つんく♂の人柄のよさを明かしていた。
高山は「よく一般社会でも、返事が早い人は出世するという。僕のまわりのすごい人は返信が早い。(つんく♂)そんなんも全部できはる人なんやろな」とコメントするとともに、「同期のような扱いをしてすんませんでした! これから僕、心を立て直してがんばりますんで、これからも仲良くしてください!」と、オンエアを通してつんく♂に呼びかけていた。
※ラジオ関西『Clip木曜日』より