サッカー・国内女子プロリーグ「WEリーグ」のINAC神戸レオネッサは22日、元なでしこジャパンMF増矢理花選手(28)が今シーズン限りで現役を引退すると発表しました。
徳島県板野郡出身の増矢選手は、JFAアカデミー福島を経て、2014年からINAC神戸の一員になったアタッカー。同年、なでしこジャパン(日本女子代表)に初選出されるなど、10代のときから活躍。ドリブル、スルーパス、裏への飛び出し、そしてシュートなど、秀でた攻撃力を持ち味とし、クラブの主軸の1人でした。なでしこリーグ時代はリーグ戦168試合55得点という実績を残しています(※JFAアカデミー福島、INAC神戸を合わせた通算成績)。
WEリーグがスタートした2021-22シーズンからはサンフレッチェ広島レジーナへ活躍の場を移しましたが、その開幕戦で左ひざの前十字靭帯を傷め、WE初年度はその1試合出場1得点のみ。リハビリの期間が長く続いたなか、翌シーズン途中に復帰し、古巣・INAC神戸戦でゴールも記録。再生に向けて歩みを進めたなか、今シーズンからは再びINAC神戸のユニフォームに袖を通していました。しかし、今春、S広島R時代の負傷を再発し、3月のクラブからの発表では全治約8か月を要する見込みと診断されていました。
WEリーグ20試合2得点、なでしこジャパン27試合6得点という記録を残した、増矢選手。引退セレモニーは今シーズンのリーグ戦ホームゲーム最終戦となる第21節の三菱重工浦和レッズレディース戦(5月18日)で実施予定とのことです。
増矢選手はクラブを通じて、次のようにコメントを発表しています。
「シーズン途中ではありますが、このタイミングで現役引退の報告をさせていただきます。
今シーズンをもちまして現役引退することを決意しました。
まず、私のサッカー人生を支えて下さったファン・サポーターの皆様、スポンサー企業の皆様、指導者の方々、共に闘ってくれた仲間たち、チーム関係者の皆様、フロントスタッフ、現場スタッフ、チームメイト、近くで支えてくれた家族、地元の方々、他にもたくさんの方々への感謝の気持ちでいっぱいです。皆様のおかげでここまでサッカーを続ける事ができました。ありがとうございました。
高校卒業から7年間と今シーズンを合わせて8年間、私を育ててくださったこのINAC神戸レオネッサというクラブに感謝の気持ちでいっぱいです。最高の環境で、最高の仲間と日々サッカーに打ち込むことができて、とても幸せでした。
そして2年半お世話になったサンフレッチェ広島レジーナにも感謝の気持ちでいっぱいです。チームの立ち上げから関わらせていただき、かけがえのない濃い2年半を過ごせました。
私のサッカー人生は常に周りの人たちに恵まれ本当に幸せでした。
最後に、まだリーグ戦が残り6試合あります。私はピッチに立つことができませんがみんなと共に全力で闘います」