兵庫県・佐用(さよう)町の庵逧典章(あんざこ・のりあき)町長が、10日、ラジオ関西の生放送に出演し、「ひまわりを楽しんだ後は、手打ちそばやホルモンうどん。見て、食べて、観光もできる」と、夏ならではの町の魅力を紹介した。
佐用町は兵庫県の南西部、岡山県との県境に位置する、約300平方キロメートルのまち。平成17年10月に、佐用郡の佐用町、上月(こうづき)町、南光(なんこう)町、三日月(みかづき)町の4町が合併し、新しい佐用町が発足した。町内にはJR姫新線と智頭急行が走り、中国自動車道の佐用インターチェンジも。庵逧町長は「神戸とは100キロほど離れているが、(移動の)時間的距離で考えると案外便利なまち」と話した。
国史跡の利神(りかん)城跡、(宮本武蔵ゆかりの)宿場町・平福の街並みなど、歴史遺産が数多く残る一方で、大型放射光施設『SPring-8(スプリングエイト)』をはじめ、最先端の研究施設がある播磨科学公園都市が立地している。
町内の魅力について聞かれた庵逧町長は、4月にリニューアルした『味わいの里三日月』で提供している手打ちそばを挙げた。佐用町三日月地域で栽培しているそばを、挽きたて、打ちたて、茹でたてで味わうことができる。
また、佐用町特産の『佐用もち大豆』で作る味噌も紹介。この大豆は、国の地理的表示(GI)保護制度に認証された在来種で、甘みが強く、もちもちとした食感が特徴。加工品の中でも『もち大豆みそ』はファンが多く、庵逧町長は「一度食べると、やっぱりこの味噌という方が多い。生産が追いつかず、味わいの里の一角に新しい加工場を建設している」と、人気ぶりを語った。
佐用町の人口は、合併当初は2万1000人だったが、約20年で1万5000人を下回るまで減少。庵逧町長は手入れの行き届かない山を町が引き取る全国初の取り組みについて、このように語った。