兵庫県の斎藤元彦知事をめぐる問題で26日、神戸市の久元喜造市長は「極めて深刻な事態」とし、県と県内の市町との関係が「斎藤知事に代わってからうまくいっていないという声があったのは事実」と述べた。
同日の市長定例会見で話した。久元市長は現状、「市や町が県と意思疎通、連携して県全体の課題に向き合うことが重要」との認識を示し、あわせて斎藤知事就任後、文書問題が発覚する前から、「県と市町との関係がうまくいっていない」との声が上がっていたことを明らかにした。
また「前回の会見(7月11日)で『異常な事象が起きている』と申し上げたが、その翌日に片山副知事が辞意表明、亡くなった元西播磨県民局長が(文書で)指摘していた事柄に関係する職員も亡くなっていたことが分かった。極めて深刻な事態」との見解を示した。
市政への影響については「現時点で目に見える支障は出ていない」としながらも、「仮に混乱が長引けば、しっかり考えていかないといけないテーマが進まなくなる」と危惧した。
さらに、老朽化が進む県庁(神戸市中央区)の再整備について「(前任の)井戸知事から斎藤知事になって方針が変わった。具体的にどういう方向に進むのか分からないまま推移してきた」と振り返った。
一方、斎藤知事の進退問題については「本人自身が判断すべきこと。私が言う立場ではない」と述べるにとどめた。