タレントなどのキャスティング事業を主軸とする企業の担当者が、東京と関西とで感じた営業スタイルのギャップについて語るとともに、大阪出身の経営者が関西で大事になる営業手法を、自身がパーソナリティーを担当するラジオ番組で明かしました。
広告やイベント等のプロモーションに対して、タレントやインフルエンサーの提案や出演交渉を行うキャスティング事業が主軸の企業、株式会社エイスリー(東京都渋谷区)で、2016年から業務に就く、山鹿修太さん(株式会社エイスリー 関西支社 アカウントプランナー)。関西エリアでの業務にも注力すべく、同社が今年5月、大阪に関西支社を立ち上げたのに伴い、東京から関西の地にやって来ました。
大学時代は学生お笑い芸人としても活動していた山鹿さん。エンタメ業界に関わるいま、キャスティングの営業をするうえで大事にしていることについては、次のように語ります。
「自分が(企業とタレントの)間に入る価値をすごく意識しています。『この人が間に入ってくれたら大丈夫そうだな、信頼できるな』と思っていただけるかというのを意識してコミュニケーションを取っています」
そのなかで、東京時代と関西とで、山鹿さんは営業スタイルの違いも実感しているそうです。「関西のお客様は対面コミュニケーションを重視されている印象。東京だと打ち合わせもオンラインでみたいな形だったんですが、関西だと『すぐ会いに行けます』というのをアピールしたら結構受け入れてくださるような……」。
ラジオ番組『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』(ラジオ関西)パーソナリティーで、元フジテレビアナウンサーの田中大貴さんは、近年、関西での仕事が多くなったなかで、山鹿さんと同じように、関西独特のフランクさを感じるといいます。
「東京から関西のメディアに来て驚いたのが、電話がかかってきて『この日、空いてます? あ、よろしくお願いします!』で(出演依頼が)終わりになること。依頼書やギャラの条件など、後で来るのかなと思ったら、来ないまま当日を迎える。でも、これが関西! 東京と全然違います」
同番組パーソナリティーであり、会社経営者・環境活動家の林歳彦氏は、自身の過去を振り返り「僕も営業をバリバリしていた時は、『なんせ、会いに行く』というのをやっていました」と、関西では足しげく通う重要性を強調。
「本来アポを取って行くとかやることで、実際に『アポを取ってから来い』とか言われることもありましたが、そんなことより、『とりあえず行く』。お客さんに『そんな、おまえ、しょっちゅう(会社の)近くまで来んやろ!』と言われても、行って会えば、『もう何やおまえ!』と言うてくれる」と、取引先の懐に入る極意をコメントします。
自らも会社を立ち上げ精力的に動いている田中さんも、「『なんで来たん?』と言われたら、『会いたくて来ました!』と。そこで、『なんやねん、おまえ!(笑)』と言わせたら勝ちかも」と、関西・大阪での直のコミュニケーションの大切さに言及していました。