アルミホイルには光沢している面と、光沢のないマットな面があります。例えばおにぎりを包むときや、鮭のムニエルを包むとき……筆者は何となく光沢側を外側に、マット側を内側にして包むようにしているのですが、使い方としてどうするのが正しいのでしょうか。一般社団法人日本アルミニウム協会(以下、「JAA」)に聞きました。
結論から言うと、JAAによれば「アルミホイルに表裏はありません」とのこと。どちらを内側にするか、などは特に気をつける必要はなくても大丈夫ということでした。
では、なぜ両側で質感が違うのかというと、JAAはアルミホイルを製造する工程に関係していると言います。
「アルミホイルは原料のアルミニウムを2本の鉄製ロールで挟み、何度も薄く延ばして作っていきます。最終段階になると効率よく製造するために、2枚重ねてロールに通して延ばしていくのですが、この過程でローラーに接した面はツルツルで光沢が、アルミホイル同士が接した面には小さな凹凸が、それぞれできて、光をバラバラの方向に反射してしまうため光らなくなります」(JAA)
このような理由から見た目には違いはあるものの、材質にも機能にも違いはないため「表も裏もない」とのことです。
包む以外にも、オーブンで下に敷いたり、鍋の落とし蓋として代用したり、ハサミで数回切ることでハサミの切れ味を復活させたり……など、様々な用途があるアルミホイル。ただ、食品、特におにぎりを包むという用途ではアルミホイルの他にも「フィルムラップ」も選択肢として思い浮かびます。それぞれにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
まず、JAAは「お弁当用など、おにぎりを包む際にはアルミホイルを」と当然、アルミホイル推しています。理由としては、「アルミホイルはその硬さから、おにぎりとアルミホイルの間に空気の層ができるため、べちゃべちゃになりにくく、遮光性も優れているので、炊飯ジャーと似た状態をキープすることができると考えられています。例えば、のりは別にしてこれもアルミホイルに包めば、湿気を遮断して、パリパリ感を保つことも可能です」(JAA)とのこと。