2025年に85周年を迎える世界的アニメ「トムとジェリー」の展覧会「誕生85周年記念 トムとジェリー展 君が笑うと、僕も笑っちゃう」が阪急うめだ本店(大阪市北区)で開かれている。作品で描かれてきた“日常を笑いに変えるヒント”をポイントに、トムとジェリーの毎日に入り込んだような体験型の展覧会となっている。9月23日(月・振休)まで。
同作の生みの親は、ウィリアム・ハンナとジョセフ・バーベラ。ネコのトムとネズミのジェリーが果てしない追いかけっこを繰り広げるドタバタコメディーで、日本でも何度もアニメが放送されている。ファン層は子どもから高齢者まで幅広く、最近でも関連グッズやコラボ企画は大人気だ。
展覧会では、初公開作品から最新作まで、作品の歴史や概要を年表などでひもときながら、“2人”が作中で繰り広げるシュールかつ愉快なやり取り、意外と知られていない、トムとジェリー以外の登場キャラの紹介など、新たな魅力に気付くきっかけとなるエッセンスが盛り込まれている。
中でも注目は、トムがジェリーを捕まえそこなってできたとおぼしき、壁に開いたトムの輪郭型の大きな穴や、アニメを見た誰もがあこがれた、穴開きチーズを再現した巨大セットなど。トム&ジェリーになりきって撮影できるスペシャルスポットが目白押しだ。
そのほか、「冷蔵庫」の中身をタッチすると、横にいるジェリーたちの色が変化する不思議な仕掛けや、1年間を表現した365の小型モニターに異なる回のアニメが映し出される壮大な空間など、デジタルコンテンツも充実。
展示を担当した阪急うめだ本店企画担当の稲垣めぐみさんは「『トムとジェリー』は、ドタバタストーリーである一方で、『毎日が特別な日』『仲間と過ごす幸せ』『日常を笑いに変える』といった、私たちの毎日の指針になるようなメッセージも込められた作品。その世界観を展覧会で存分に体感してもらえたら」と話している。