「売れない」「処分に費用が」「複雑な相続」…増え続ける“わけあり”空き家の実情 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「売れない」「処分に費用が」「複雑な相続」…増え続ける“わけあり”空き家の実情

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 いま、日本には空き家を含め、さまざまな理由で売れない、いわゆる“わけあり”の物件が多くあるといいます。その実情について、不動産のエキスパートに話を聞きました。

 不動産売買事業などを展開する株式会社ネクスウィル(本社:東京都港区)の代表取締役・丸岡智幸さんによると、様々な理由により、空き家となっているのは、現在900万戸あるそうで、各自治体による対策も追い付かず、この数がどんどん増えていることが、現在、社会問題となっています。

イラスト:いらすとや

 空き家が増えることで、具体的には、そこが犯罪拠点になったり、害虫、ゴミ、悪臭などの発生も懸念材料に。それらの理由でその空き家だけでなく、周辺の価値の低下にもつながってしまうようです。

“わけあり”物件と聞くと、事故物件のようなものを想像しがち。しかし、それだけではないようで、「所有者が複数人いて、売りたい売りたくないで揉めちゃっているものとか、(権利の)再建築ができないような不動産など、権利関係的に売りたいけど売れないものもある」と丸岡さん。なかには、弁護士や司法書士らが調べたときに、連絡をして初めて家の権利を持っていることに気付くパターンなどもあるといいます。

 こういった所有者がはっきりとしない物件は、丸岡さんいわく、「国土の約2割、九州を超えるほどの数がある」という話しも。天災からの復旧時にも問題になり、例えば東日本大震災のときには、所有者がわからない土地があることで仮住まいが建てられないなど復興支援に影響を及ぼしたということも、丸岡さんは語ります。

 また、“わけあり”物件については、地元の不動産屋では買取できなかったり仲介しても買い手がつかず、むしろ家を壊すなどの処分費用を求められるケースも。

 丸岡さんの会社では、「何かしらの流動性をもって買いたい人にマッチングする」ということで、“わけあり”物件の解消に尽力。その1つに、投資家が買い取るルートがあるといい、買い取った物件について安く賃料を設定し、戸建てに住みたいファミリーなどに貸し出して、投資の利回りで収益を得るというパターンを紹介。昨今のDIYブームもあって、「安く自分で仕上げて、安く貸す」というのは増えているそうで、「物件の古さや、どれくらいの(家の保存)状況かで利回りは違ってくるが、10パーセントから、高いもので50~60パーセントのものもある」と丸岡さんは説明していました。

 それでも、丸岡さんは「空き家を少しでもなくしていくためには、各自治体と連携することが大事。官民連携しなければ、問題はなくならない」と述べていました。

※ラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』2024年10月14日放送回より

株式会社ネクスウィルの丸岡智幸さん(中央)と、ラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』パーソナリティーの田中大貴さん(左)、林歳彦さん(右)
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としちゃん・大貴の ええやんカー!やってみよう!! | ラジオ関西 | 2024/10/14/月 19:30-20:00

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