お笑いコンビ「紅しょうが」の熊元プロレスが27日、自身の地元である兵庫県神戸市で開催されたイベントでジャズバンドと異色のセッションを実現。来場客から喝采を浴びた。
この日、紅しょうがの二人(熊元プロレス・稲田美紀)が参加したのは、神戸ハーバーランド(神戸市中央区)で開催された「第28回ラジオ関西まつり」。さまざまなアーティストのライブや同局の公開生放送が行われたステージで、紅しょうががパーソナリティを務めるラジオ関西のPodcast番組『紅しょうがは好きズキ!』(以下、好きズキ)の公開収録を控えていた。
同番組内でも公言しているが、実は熊元はアンデスの楽器・ケーナの演奏に取り組んでいる。そこで、公録直前のステージでライブを展開するジャズ番組『JAZZ-PHONIC RADIO(ジャズフォニックラジオ)』に対し、事前に好きズキ側からコラボを申し入れたところ、JAZZ-PHONIC RADIOのパーソナリティで、MISIAバンドにも参加する気鋭のジャズトランぺッターである広瀬未来(みき)さんが快諾。セッションが実現する運びになった。
セッションで熊元は、フード付きポンチョのような、色鮮やかなアンデスの衣装を“勝負服”としてまとった。演奏曲に選んだのは、ペルーの代表的な名曲『コンドルは飛んでいく』。アレンジを広瀬さんが担当した。
出番を迎え、熊元をステージに呼び込んだのは相方の稲田。熊元を後押ししようとトークで盛り上げた。しかし、バンドメンバーと楽屋でひと言二言話せた程度という“ぶっつけ本番”の状況に、熊元自身は緊張の色を隠せない様子だった。
そのせいか、演奏開始直前の準備段階で「チューニング」の語をすぐ口にできなかった熊元。手でグルグルと輪を描きながら「ケーナの、ちょっと、あの……、一発目に音を鳴らす……」と口にしたところに、稲田が間髪入れず「チューニング‼」と答えるさまはまるで意思疎通抜群の連想ゲームのようで、コンビ間の絆さえ感じさせた。
その後、広瀬さんの合図でイントロが始まると、今度は吹き始めるタイミングが早すぎて、稲田から「まだですって~! 曲名も(ステージ上の)誰も言ってないから」とツッコミが。曲紹介のあと気を取り直して演奏となったときには、再度チューニングが必要なことに広瀬さんのひと言で気付くなど、緊張がほぐれないまま演奏に突入することとなった。
果たして演奏は……?