5000年後に開封するタイムカプセルや「月の石」公開 大阪市立科学館「万博で夢見たサイエンス展」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

5000年後に開封するタイムカプセルや「月の石」公開 大阪市立科学館「万博で夢見たサイエンス展」

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 2025年大阪・関西万博の開幕まで4か月。開催への期待が高まる中、1970年、日本中の関心をさらった大阪万博(日本万国博覧会)を科学の視点で振り返る「万博で夢見たサイエンス展」が大阪市立科学館(大阪市北区)で開かれている。大阪万博で人々を魅了したコンピューターと宇宙開発分野などに焦点を当て、万博が見せてくれた“夢”が現在と未来にどうつながっているかをたどる企画展。2025年4月6日(日)まで。

大阪市立科学館(大阪市北区)
企画展「万博で夢見たサイエンス」会場入り口

 1970年3月~9月、大阪府吹田市で開催された大阪万博には77か国が参加。趣向を凝らした118のパビリオンが建造され、国内人口の過半数である約6400万人が足を運んだ。中でも人気を集めたのがサイエンスやテクノロジー関連のパビリオンで、宇宙船「ソユーズ」や人工衛星の実物を展示したソ連館は、全パビリオン中、最多の入場者を数えた。

 一方、話題をさらったのは、万博開催前年の1969年、アポロ12号が月面から採集した「月の石」。アメリカ館の目玉として公開されたが、あまりの人気ぶりで会場に来ても見ることができない人が続出したという。

 企画展では、ソ連館やアメリカ館のほか、コンピューターの操作体験ができた「アイ・ビー・エム館」「古河グループパビリオン」、“人間洗濯機”と呼ばれて注目された「ウルトラソニックバス」を備えた「サンヨー館」、当時、夢の道具だった携帯電話で電話をかけることができた「電気通信館」などをパネルで紹介。また、大阪万博を記録したカラー映像を大型モニターで公開し、パビリオン内外の様子や当時、未来的な移動手段だった動く歩道、モノレールの風景なども紹介している。

1970年大阪万博のカラー映像を大型モニターで上映
年代ごとに変化した携帯電話。左から1990年(自動車搭載型)、1994年(通話のみ)、2006年(インターネット利用可、カメラ付き)、2015年(スマートフォン)

 見逃せないのは「タイム・カプセルEXPO’70」のコーナーだ。同カプセルは直径約1メートルのステンレス製で、「1970年における人類の成果物」などの観点から選んだ2089点を収納、密封したもの。大阪万博の「松下館」で展示後、大阪城公園(大阪市中央区)内に埋めた。開封は5000年後と設定されている。

 カプセルは同じ内容のものが4つ作られ、同公園に埋設されたのは、うち2つ。残り2つのうち1つは、大阪歴史博物館(同区)が所蔵している。企画展では、同博物館が持つカプセル封入物の一部を公開しているほか、全封入物の画像(パネル)も見ることができる。

「タイム・カプセル」のコーナー。カプセルに入れられた、5000年を刻む時計や胃カメラ、義眼、人工血管、エベレスト山頂の石、子どもたちによる作文や絵などを紹介。全封入物を撮影した写真も展示している
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