神戸っ子おなじみ超長いパン『トレロン』年15万本爆売れも「実はパクリ」!? 社長に聞いた誕生秘話 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

神戸っ子おなじみ超長いパン『トレロン』年15万本爆売れも「実はパクリ」!? 社長に聞いた誕生秘話

LINEで送る

この記事の写真を見る(4枚)

 関西屈指のパンの街・神戸。人気店が軒を連ねる中、神戸を代表するとしてしばしばその名を挙げられるのが『イスズベーカリー』です。定番の山食と並ぶ同店の名物が、神戸っ子おなじみの味として親しまれる「トレロン」。どんなこだわりがあり、どのようにして誕生したのかを株式会社イスズベーカリー・代表取締役の井筒大輔さんに聞きました。

イスズベーカリーの外観

☆☆☆☆

 戦後まもない1946年創業のイスズベーカリーは、神戸三宮・元町を中心に4店舗を展開。毎日180種類を超えるパンを製造しています。看板商品のハード山食は「毎日食べても飽きない、白ご飯の代わりになるパン」を追求し開発された食パン。全国菓子博覧会で内閣総理大臣賞を2度受賞した経歴を持っています。

ハード山食

「トレロン」は、そんなハード山食を抜いて売れ筋ナンバーワンなのだとか。このパンを目当てに訪れる人も多いといいます。全長70cmのロングウインナーをフランスパンの生地で粒マスタードと共に包み、焼き上げた一品。井筒さんは「ウインナーにはかなりこだわっている」と話します。沖縄県のハムメーカーに、長さはもちろん、肉の配合・燻製度合・脂の量にいたるまで独自配合での製造を依頼しているのだそうです。

トレロン

 20年ほど前に販売が始まったトレロン。「現在では年間15万本売れる名物パンへと成長しました」と井筒さんは胸を張ります……が、その人気商品の誕生秘話を聞くと意外な答えが返ってきました。

「ぶっちゃけ“パクリ”なんです」!!

 それは、千葉の知り合いのパン店へ視察に行ったときのこと。長いソーセージロールを「これ、よく売れとるからイスズさんでも販売したら? と提案されて販売することにした」のでした。

 井筒さんは「『トレロン』はフランス語で『とても長い』という意味。とはいえ、実際に売れているのはハーフサイズを6等分にカットして袋詰めした商品なので、見た目は全く長くない(笑)。味の面でお客様から認められているのでは」と人気の理由を分析していました。

(取材・文=迫田ヒロミ)

※ラジオ関西『Clip』2025年1月1日放送回より

LINEで送る

関連記事