神戸のランドマーク「神戸ポートタワー」(神戸市中央区)の年間入場者数が24日、50万人に達しました。50万人を突破するのは1993(平成5)年度以来31年度ぶりで、昨年2024年4月26日にリニューアルオープンしてから約9か月でのスピード到達となりました。
50万人目の来場者は、家族旅行中だった石川県金沢市の井口周人さん(31)。長女の結月ちゃん(3)の誕生日祝いとして、妻の幸さん(31)、次女の凪彩ちゃん(1)とともに2泊3日で神戸観光を楽しむ中、同タワーを訪れました。
同日午前10時30分ごろに館内アナウンスで50万人突破が告げられたあと、井口さん一家は記念セレモニー会場の展望フロアに笑顔で到着。同タワーを運営するフェリシモ(本社:神戸市中央区)の代表者から記念の盾などがプレゼントされました。
周人さんは「まさか、こんな記念すべきタイミングに来られるとは思っておらず光栄です。うれしい。娘のいい誕生日祝いになりました」と喜びを語りました。また、昨年の能登半島地震で穴水町の実家が被災したといい「神戸は震災があったと感じさせないくらいキレイ。勇気づけられました。石川も30年後、そのようになってほしい」と話しました。
早期の50万人突破にあたり、大島マネージャーは「感謝しかありません。震災後30年の節目の年に達成できたことも感慨深いです」とコメント。また、同事業部部長の富田浩幸さんは、「多くの想いとともに、50万人の方々をお迎えできたことは神戸が復興しつつ、そして進化を続けている証のひとつとも言えます。来場者にとって特別な時間をお過ごしいただけるよう、これからも努力してまいります」と今後への意欲を示しました。
神戸ポートタワーは1963(昭和38)年開業。神戸のシンボル、観光スポットとして人気を集めました。
1993(平成5)年度には68万5751人の来場者数を記録しましたが、1997(平成7)年の阪神・淡路大震災を経て、新型コロナウイルス感染拡大前の2019(令和元)年の来場者数は約33万人に留まり、客足を伸ばすことを課題として2021(令和3)年9月に営業をいったん終了。リニューアル工事後、2024(令和6)年4月に再オープンしました。