令和の卒アルは“持ち運ぶ”のが当たり前? 時代変化・ニーズに合わせ進化 最新事情をメーカーに聞く | ラジトピ ラジオ関西トピックス

令和の卒アルは“持ち運ぶ”のが当たり前? 時代変化・ニーズに合わせ進化 最新事情をメーカーに聞く

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 日本では誰もが一冊は持つといわれる、学生時代の思い出が詰まった「卒業アルバム」。昭和から現在まで長年親しまれているものですが、いま大きく変化しつつあるといいます。

 毎年およそ100万冊の卒業アルバムを制作する「ダイコロ株式会社」の代表取締役・松本秀作さんに話を聞きました。

現代の卒業アルバムからは、あるものが消えた?(画像提供:ダイコロ株式会社)
卒業アルバムの「いま・むかし」をメーカーが語る(画像提供:ダイコロ株式会社)

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 卒業アルバムは、卒業生たちの写真や在学当時の記録をまとめ、学校での思い出を振り返ることができるように制作されているといいます。ページを開けば、自分の学生時代の懐かしい思い出を振り返ることができるだけでなく、自分の子供に見せるなどして家族の会話のきっかけとして使用するという人も多いそうです。

 昭和と令和の卒業アルバムの一番の違いは「生徒数の減少によるレイアウトの変化」と松本さん。かつて中学校ならおよそ40人で8から9クラスの大所帯が当たり前だった生徒数は、現在では30人程度が2クラスのみであることも珍しくないのだとか。

少子化で学校の生徒数やクラス数が激減している昨今(イメージ画像)

 ただし生徒数が減っても行事や思い出の大きさは変わらないため、ページ数に大きな変化は見られないといいます。特に生徒の顔写真が一覧になっているページでは、写真のサイズやレイアウトを工夫し、充実した内容づくりを意識しているそうです。

 昭和の卒業アルバムの大きな特徴のひとつが「住所録」。なんと、生徒たちの個人情報が巻末に掲載されていました。

「今では考えられないことですが、昭和の卒業アルバムではほぼすべての生徒の自宅所在地や電話番号がオープンになっていました。これは同窓会のお知らせや年賀状の送り先として活用されることも多かったのですが、個人情報保護法が制定された2003年頃を境にほとんどの学校で廃止されました」(松本さん)

携帯電話が今ほど普及していない昭和、卒業アルバムの住所録は同級生に連絡を取る手段のひとつだったのかもしれない(イメージ画像)
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