ゴールデンウィークの予定はお決まりだろうか。平田オリザさん(劇作家・演出家)のラジオ番組(ラジオ関西『平田オリザの舞台は但馬』)では、兵庫県新温泉町にある但馬牧場公園および但馬牛博物館の魅力を伝えた。
但馬牧場公園は兵庫県新温泉町にある県立施設で、昨年開演30周年を迎えた。牛舎、羊・ヤギの放牧場、小動物との触れ合い施設、大型遊具のある公園のほか、そば打ちなどの体験施設、レストラン、宿泊施設、テニスコート、冬季のスキー場など、四季折々の楽しみ方ができる複合的施設だ。

なかでも、但馬牛(うし)について楽しみながら学べる但馬牛博物館や、世界に誇るブランド牛『但馬牛』のブラッシングのほか、心音を聴診器で聞くなどの体験ができる牛舎は、人気のスポットとして知られる。

副館長の野田昌伸さんはもともと獣医で、「但馬牛の種牛を扱う試験場に配属されてから但馬牛に強くひかれた」という。
研究成果は高く評価され、農林水産技術会議から、畜産部門では県内初となる『平成26年度農業技術功労者』表彰を受賞。その経験と知識をいかし、来館者にはユニークなアプローチで但馬牛の理解を深めてもらう機会を設けている。
但馬牛とは、兵庫県内で飼育される県内純血の生きている牛を指す。但馬牛を県内で肥育して肉にしたものが『但馬牛(ぎゅう)・但馬ビーフ』、そのなかでも厳しい肉質検査に合格した高級品のみが『神戸ビーフ』と呼ばれる。
ここまではパーソナリティーの平田さんも理解していたが、野田さんからある豆知識が披露されると驚きをあらわにする一幕もみられた。
「松阪牛のなかでも熊本や鹿児島などで生まれた子牛もいますが、兵庫県で生まれた子牛を買って向こうで飼育されたものには『特産・松阪牛』と『特産』が付いてるんです。九州産のほうが早く大きくなるので生産者にとっては都合がいいのですが、但馬牛は県外の牛を交配しない唯一の牛であり、もともと但馬牛を肥らせてできあがったブランドなので、敬意を表してくださっているんです」(野田さん)





