店前を華やかに飾る「のぼり」。しかし、宣伝ツールである割に同じデザインをずらりと並べているイメージを筆者は常々抱いており、同じものを複数立てるよりも様々な種類を用いた方がより効果があるような気がしてなりません。
これには何か理由があるのでしょうか? 石井文泉堂(大阪市東成区)の代表取締役・石井康裕さんに話を聞きました。

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同社は主にクリーニング店を専門に販促物制作を手がけており、売り上げアップに繋げるための提案をしたり相談に乗る機会があるとのこと。
石井さん自身、のぼりを販売する際には「同じものを4本立てましょう」とアドバイスをしているそう。
「同じのぼりを複数提案する理由は『面で見せるため』です。多くの通行人はのぼりをしっかり一枚一枚ちゃんと見ることはありませんし、目にする時間もほんの一瞬。更にのぼりは風ではためきます。車で通り過ぎるのなら尚更です。のぼり1枚で伝えられる情報は少ないのですが、4本という『面』ならばより多くの情報を届けることができるため、同じデザインであることが必要なのです」(石井さん)
また石井さんによると、見栄えとしても統一感があって洗練されたイメージになるといいます。
それぞれ異なるデザインののぼりが並ぶと、むしろ煩雑で「うるさく」感じてしまうのだとか。



