兵庫県神戸市の須磨区、海沿い約1800メートルにわたり横たわるのが「須磨海岸」です。夏にもなると神戸市内外から多数の海水浴客が訪れ、連日賑わいを見せます。
ビーチリゾートでありながら住宅や病院が近接し、“生活の場”としての顔も持っています。神戸市によると「だれもが愛着を持って安心して快適に利用できる安全な海岸」をテーマに、年間を通して手入れがされているのだとか。そんな須磨海岸の楽しみ方は人それぞれですが、「ととのい」を提供する新たな場所が密かに誕生しているといいます。

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件のスポットとは、民泊施設「SUMA SEASIDE SAUNA」。薪サウナに加え市内唯一の海気浴サウナ(海風でととのうサウナ)を備え、宿泊者はこれらを体験することができるのだとか。同施設を運営する上野鷹さんは生粋の神戸っ子。同海岸の魅力を「関西で都市部からアクセスが良い“唯一のロングビーチ”であること」と話します。

さて、上野さんがサウナに魅了されたのは20代の頃。仕事でカツオ漁をしていた際に、とある漁港での休暇で立ち寄ったのがきっかけだそう。「それ以降、生まれ育った神戸の街に『ゆっくり海とサウナを堪能し宿泊もできる施設』を作りたいと考え始めました」と構想当初の思いを振り返ります。
いちばんのこだわりは“海との一体感”なのだそう。「神戸といえばやはり海。サウナを設置する際、窓から一番綺麗に海が見える角度・高さの調整を何度も行いました」と語りました。

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故郷の神戸をよりよい街にすべく意気込む上野さん。「今後も海気浴サウナの魅力を広めたい」と目標を掲げ、取材を締めくくりました。
【参考資料】神戸市ホームページ(須磨海岸情報部分)
(取材・文=長塚花佳)
※ラジオ関西『Clip』水曜日 2025年6月25日放送回より




