“モフりっぷり”ハンパない!? 使用者を虜にする話題の「歯ブラシ」 累計200万本以上売れたワケ | ラジトピ ラジオ関西トピックス

“モフりっぷり”ハンパない!? 使用者を虜にする話題の「歯ブラシ」 累計200万本以上売れたワケ

LINEで送る

この記事の写真を見る(5枚)

 日常生活において、不摂生や喫煙・飲酒によって引き起こされる生活習慣病。中でも、幅広い年代に関係するのが「歯周病」です。これを防ぐために開発された“画期的なアイテム”がSNSなどで話題に。一体どんなものなのか調査しました。

☆☆☆☆

 件のアイテムとは歯ブラシ。デンタルケアには欠かせないごく日常的なツールですが、普通のものとの明らかな違いはその「見た目」。一目見たら脳裏にこびりつく大きなインパクトがあります。商品名を「モフらし」といい、最大の特徴は歯ブラシ1本に約0.08mmの極細毛を1万本以上使用しているということ。2021年にリリースされ、これまでに約200万本以上の“爆売れ”ぶりを見せています。

とにかくボリュームがすごい「モフらし」

 モフらしを開発したのは「株式会社大木」。快適生活用品事業部事業部長・奥野好則さんによると、同製品は「歯と歯茎を同時に健康に保つ」ことを目指し生まれたのだとか。「まるでフェイスブラシのようなモフモフとした柔らかい感触にこだわりました。密に植えた極細毛がデリケートな歯茎を傷つけることなく、歯周ポケットの歯垢を効果的に除去。同時に歯茎のマッサージ効果も期待できます。さらに、衛生的に使用できるよう抗菌毛を採用しています」と話します。

 開発のきっかけは、日本における歯周病の蔓延という“社会課題”だったそう。「現在、日本の人口の約80%が歯周病患者または潜在患者であると言われています。歯周病は『万病の元』とも言われ、全身の健康に影響を及ぼす疾患。我々はメーカーとして歯周病対策に貢献したいという強い思いがありました」と奥野さんは振り返ります。

 歯周病で悩む人の多くは「歯茎を磨くと痛い」という問題を抱えているそう。そこに着目し“歯茎を磨いても痛くない歯ブラシ”を世に広めることが「より多くの人々の口腔内、ひいては全身の健康維持に貢献するすべ」と考え至ったとのこと。

ブラシが当たると「歯茎が痛い」……そんな人は試してみるといいかも

 奥野さんらの思いは実り、モフらしは多くの支持を集める結果に。ユーザーの年齢層としては比較的高齢者が多いそうですが、特段口腔内に問題を抱えていない人にも優しい磨き心地や新感覚の使用感といった魅力が伝わっている模様。結果、幅広い層に受け入れられているのだとか。

「口腔ケアへの意識が高い人々を中心に、男女問わず幅広く購入されていると推測されます。また、歯みがきを嫌がる子どもに使っている……という声も多く届いております」(奥野さん)

歯みがきを嫌がる子どもに使う人も

 モフらしが人気となった理由のひとつにSNSの影響を挙げた奥野さん。「口コミで使用感が広まり、『一度使ったら離れられない』という反響が多数寄せられたことが大きな追い風となりました。今年に入りSNSでの拡散やメディア露出が重なることで、徐々に認知度が高まり人気に火が付いたと考えられます」とコメント。

 今後の展望について問うと、「歯ブラシという枠にとどまらず、オーラルケア全体にわたる商品の開発・販売にも力を入れていきたいと考えております。口腔内の健康は全身の健康と密接に関わっているため、より包括的なアプローチで、皆様の健やかな生活に貢献できるような商品を提供してまいります」と奥野さんは意気込みを述べました。

☆☆☆☆

「たかが歯ブラシ」と思うなかれ。小さなボディですが、そこには企業の大きな思い・努力・工夫が詰めこまれているのです。

(取材・文=迫田ヒロミ)

※ラジオ関西『Clip』2025年7月8日放送回より

LINEで送る

関連記事