アメリカで人気が急上昇しているニュースポーツ「ピックルボール」の専用施設が、7月6日、神戸市長田区にオープンしました。
JR新長田駅そばに誕生したのは、「DIADEM PICKLEBALL COMPLEX KOBE(ダイアデム・ピックルボール・コンプレックス=DPC KOBE)」。関西では初めてのピックルボール専用施設です。

ピックルボールは、バドミントンと同じ大きさのコートを使い、バドミントンに加えてテニスや卓球の要素も取り入れた、アメリカ発祥のラケットスポーツです。コートがコンパクトなため移動が少なく、ラリーも続きやすいことから、幅広い世代が楽しめるスポーツとして注目されています。
この施設は、神戸を拠点にテニス事業を展開する「株式会社ITC」が、アメリカのラケットスポーツブランド「DIADEM」と連携して開設しました。
株式会社ITCの代表取締役・中村久仁子さんは、「ピックルボールの競技人口は、この1年で5倍に増えたとも言われています。テニス人口が減少傾向にあるなか、アメリカでの盛り上がりを知った先代社長がフロリダを訪れ、現地でその熱を肌で感じたことが、今回の施設づくりのきっかけになりました」と話します。

施設では、5月末までテニスコートとして使われていた屋内コート2面を改装し、ピックルボール用に5面を整備しました。プレーエリアのすぐそばには「コートサイドハブ」と呼ばれるコミュニティースペースが設けられていて、プレーを楽しむ人の横で、気軽に交流できる空間となっています。
中村さんは、「ピックルボールをきっかけに、人と人とがつながる場所になれば」と話し、地域に根ざした新たなコミュニティーの広がりに期待を寄せています。

ニュースポーツでありながら、日本でも急速に関心が高まっているピックルボール。その背景について、DPC KOBEのブランドアドバイザーを務める加藤季温さんは、日本独自の体育館文化を挙げます。
「日本の体育館には、あらかじめバドミントンのコートラインが引かれており、サイズもピックルボールと同じです。ネットもバドミントン用を流用できるなど、参加のハードルが低いことが特徴です」

さらに、元全米王者で日本育ちのダニエル・ムーアさんが現在も日本で活動していることも、普及を後押ししているといいます。「トップ選手が身近にいて、直接教えてもらえる環境があることは大きな魅力です」。





