兵庫県と同県警、あいおいニッセイ同和損害保険神戸支店(神戸市中央区)などでつくる交通安全啓発とエコなまちづくりに取り組む組織「SAFE TOWN DRIVE ひょうご」のキックオフミーティングが17日、神戸市内で開かれた。「SAFE―」は、同保険が持つ乗用車の走行データを活用し、環境に配慮しながら交通安全を推進する画期的なプロジェクト。

あいおいニッセイ同和損害保険は、車に取り付けた機器やスマホアプリで速度や急ブレーキ、走行距離などを記録、その内容に応じて保険料がかわる仕組みの「テレマティクス自動車保険」を展開。そこで得られたデータが県や県警に提供され、交通事故防止などに向けて活用される。
キックオフミーティングには県内の自治体や商工団体、金融機関、企業などから約100人が参加。冒頭、同保険会社の中澤龍太・神戸支店長は、テレマティクス技術を使った具体例を挙げ、県や県警とともに取り組む年間「交通事故死者数80人以下」「交通事故重傷者数1000人以下」、さらに「平均気温上昇1.5度以内に抑制」などの目標達成を目指し、参加者に連携を呼び掛けた。

兵庫県警交通部の担当者は、県内の交通事故状況や交通ルールの改正などについて説明。1968年~2024年までの交通事故死者数の推移や2026年4月からスタートする自転車への交通反則通告制度などについてグラフや図を使って解説した。県環境政策課の担当者は、エコドライブのすすめとして、「減速時は早めにアクセルを離そう」など10項目を紹介した。

同保険会社の河上直人・常務執行役員は「兵庫県民を交通事故から守るため、子どもたちの将来のために、この取り組みを皆さんでもっと広げていただきたい」と話した。
「SAFE―」は9月にたつの市・相生市・太子町で、11月には県内全域で交通安全・CO2削減に向けたイベントを予定している。



