【バングラデシュ】国民愛飲「パクチーのヨーグルト割り」とは? バーでは酒でなく「紅茶」って本当? | ラジトピ ラジオ関西トピックス

【バングラデシュ】国民愛飲「パクチーのヨーグルト割り」とは? バーでは酒でなく「紅茶」って本当?

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 10月13日まで開催の「大阪・関西万博」。日本を含む158の国と地域・7つの国際機関が参加しており、パビリオン(展示館)を通して世界各国の文化や歴史を紹介しています。

 今回は、南アジアのバングラデシュに注目。同国はマンパワーが強く農作物は完全無農薬、機械すら使わない環境で育てられているそうです。なんとジャンクフードも存在しないのだとか。同国ならではの食文化について「合同会社キャルンオンライン」(所在地:東京都墨田区)の矢野さんに話を聞きました。

大阪・関西万博で出展しているバングラデシュパビリオン

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 歴史と発展を紹介するパビリオンでは、ベンガル地方に古くから伝わるジャムダニ織りや羊毛などを使った織物「モスリン」などを展示しています。食においては、同国のソウルドリンク的存在「紅茶」の紹介もされているとのこと。「この国では頻繁に紅茶を飲む印象があります。アルコール禁止の国なので、村には紅茶を提供するバーのような小屋があちこちにあります。人々はそこで紅茶を飲みながら健全な噂話をするのが日常でした」と矢野さん。

パビリオンには紅茶の展示も

 イスラム教徒が大半の同国では基本的にアルコールはNG。そのため紅茶をはじめとしアルコールを含まないドリンクが発展しているそうですが、“ならではのドリンク”として「ボルハニ」が挙げられると矢野さんは話します。

「ボルハニは薄い緑色が特徴的なバングラデシュ伝統の飲み物。緑色はパクチーによるものです。ヨーグルトベースで甘くなく、クミン・マスタード・胡椒・生姜など様々なスパイスとチリ(辛味)が加えられます。『クリーミーなパクチースープ』と言ったところでしょうか」(矢野さん)

ボルハニ(イメージ)

 レシピによってはミントやほうれん草が使われることも。いわゆる「ヘルシードリンク」の類いであるようですが、どういったシーンで飲むのでしょうか? 矢野さんによると「基本的には『食欲増進』のために食前に飲むものですね。パーティなどにおける豪華な食事の際にサーブされます。私が現地に滞在していた時は、通常の食事ではまずお目にかかりませんでした。結婚式のディナーの前に飲むことができました」とのこと。

「出されたものをたくさん食べるのは礼儀正しいこと」という考え方がある同国。ボルハニには消化を助ける役割があるため、食前に飲み切る必要があるようです。「フレッシュで口当たりがよく、おいしいですよ!」と感想を述べ、矢野さんは取材をしめくくりました。

(取材・文=つちだ四郎)

【取材協力】合同会社キャルンオンライン
公式サイト『CALN Online』

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