大阪・関西万博(10月13日閉幕)に出展している「三菱未来館」は、パビリオンで使用された木材を、2027年に横浜市で開催される国際園芸博覧会(園芸博)で再利用する。今後、循環型社会に向けた具体的な取り組みを本格化させる。


同委員会は、1970年大阪万博でも「三菱未来館」を出展。
50年後の社会と、そこに生きる人々の暮らしをプレゼンテーションし、「月の石」「太陽の塔」などと並んで人気を集め、民間企業のパビリオンとしてはトップの入場者数を記録した人気パビリオンだった。
その後、2005年愛知万博、2021~22年開催のドバイ万博にも出展した。
大阪・関西万博での「三菱未来館」は、設計段階で資源を循環的に再利用、または転用することを重視し、建設工事で発生する掘削土を敷地内で循環利用するなど、新たな資源として再利用している。


同委員会は、「木材に次の価値を生み出し、大阪・関西の思いを横浜へ引き継ぎたい。建築資材が一度きりで終わるのではなく、形を変えて次の舞台で生まれ変わる姿を、循環型社会を体現するシンボルに」と話す。
設計に携わった三菱地所設計・厚見慶(あつみ・けい)氏はラジオ関西の取材に対し、「現在の3Dプリンター建築の主流となっているコンクリート系の材料を大型プリンターで成形する手法に比べ、木粉から小型のプリンターでパーツをつくって組み立てられる点に大きな特徴がある」と説明した。






