神戸市長選挙(10月26日投開票)に当選し、4期目を務める久元喜造市長(71)が一夜明けた27日午前、ラジオ関西の番組に出演し、「いまの神戸市政に信任いただいたことに感謝したい」と喜びをかみしめ、さらに「スピード感を持ってあらゆる施策を押し進めたい」と、4期目に向けた思いを語った。

■予想以上だった投票率
投票率はいずれも衆議院選挙と同日だった前回(2021年・)53.79%、前々回(2017年・47.58%)を大きく下回った。今回は久元市長が初当選した2013年(36.55%)以来の市長選挙単独ということもあり、36.96%だったが、「市民の皆さんが、それなりに神戸市長選挙に関心を持っていただいた結果。予想以上だった」と話した。
これまで3期12年。4期目の挑戦に「多選への批判」も一部では上がったが、選挙戦では「世代を問わず、期待の声を投げかける有権者が多かったことも印象深かった」と振り返った。

■近隣都市との連携、協力
今回の選挙戦、明石駅前では神戸市民が多いことを知り、自身として初めて明石市内で遊説した。今年(2025年).神戸マラソンのコースが大蔵海岸まで延伸されることもあり、ともに視察した丸谷聡子・明石市長から聞いたのがきっかけだった。
こうしたこともあり、久元市長は明石市のみならず、近隣自治体との連携や協力は、それぞれの都市が持つ知恵を出し合うえで重要であると強調。「それぞれの市民が往来することもあり、これが県域全体に発展する」と話した。
背景には自治体も人手不足で、単独で仕事をすることが困難になっていることが挙げられる。各地の人口減少も鑑みれば、一層必要な取り組みだと強調した。

■「コベカツ」は必ず成し遂げる
神戸市立中学校で、部活動の地域移行の受け皿として来年(2026年)9月に始める「コベカツ」。
自身も部活動の思い出は大きいと語る久元市長だが、「時代が大きく変わり、現状の部活動は成り立たない」と話す。そして、「子どもたちのやりたいことが広がりをみせている。今までの部活動で提供していたこと以外のものも選択肢に挙げられる。一方で市内には幅広い特技を持った方々がいる。こうした方々に参画をしていただくことに意義がある。顧問になったとはいえ、音楽やスポーツなど、経験したことがないジャンルを任される先生方の負担も大きい。
現状でも保護者の一定の負担はあるが、市としても予算措置をして、『コベカツ応援基金』の設置のための条例制定を議会に諮る」と意気込みを語った。
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神戸市長選挙では現職の久元氏に新人3人が挑んだ。投票結果は以下の通り(いずれも無所属)。
【当選】久元 喜造(71)275,273 現職
五島 大亮(48)119,014 前神戸市議
岡崎 史典(56) 30,572 兵庫労連事務局長
木島 洋嗣(50) 21,178 ニュース分析会社社長







