宝塚・ボーガン死傷事件 被告の男、無期懲役確定 神戸地検、控訴せず「理由見出せない」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

宝塚・ボーガン死傷事件 被告の男、無期懲役確定 神戸地検、控訴せず「理由見出せない」

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 兵庫県宝塚市の住宅で2020年6月、同居する親族らにボーガン(クロスボウ・洋弓銃)を撃ち3人を殺害、1人に重傷を負わせたとして、殺人・殺人未遂罪に問われ、神戸地裁が無期懲役(求刑・死刑)とした無職の男(28)について、神戸地検は17日までに、控訴をしないことを明らかにした。
 弁護側も控訴しなかった。

神戸地検(神戸市中央区)

 神戸地検・福田尚司次席検事は、「判決内容を仔細に検討して証拠を総合的に判断した結果、控訴理由が見出せなかった」と説明した。

判決公判開廷前の神戸地裁・法廷〈2025年10月31日〉

 判決によると、男は2020年6月4日午前5時ごろから10時10分ごろまでの間に自宅で、祖母(当時75)、母親(同47)、弟(同22)の頭部にボーガンの矢を放って殺害し、伯母(現在55)に対しても、首の骨を折るなどの傷害を負わせた。

現場近くで検証する宝塚警察署員と兵庫県警・鑑識課員〈2020年6月4日 兵庫県宝塚市〉

 初公判で男は起訴内容を認め、争点は刑事責任能力の程度だった。被告人質問で、「事件を起こしたことに後悔はないのか」と問われ、「ありません」と答え、「死刑になりたい気持ちは、当時と変わらず持ち続けている」という趣旨の発言を繰り返していた。

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 10月31日、神戸地裁は、被告の発達障害や、強い不安や恐怖心を持つ『強迫性障害』があったと認定。「死刑が真にやむを得ないとまでは言えない」として無期懲役の判決を言い渡した。

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