藤井フミヤさん「合う曲はTRUE LOVE?」 クリムト展で語る画家への思い 大阪で没入型展覧会

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 オーストリアの画家グスタフ・クリムト(1862〜1918年)の世界を光と映像、音楽、香りで体感する「クリムト・アライブ 大阪展」が堂島リバーフォーラム(大阪市福島区)で好評開催中だ。公式アンバサダーを務める歌手の藤井フミヤさんがこのほど会場でメディアセッションを開き、長年の“クリムト愛”と展覧会の魅力について語った。

「クリムト・アライブ 大阪展」公式アンバサダーの藤井フミヤさん(2025年12月10日、大阪市福島区の堂島リバーフォーラム)

 藤井さんは絵を描くことが好きで、個展も開催。描く上で、クリムトやエゴン・シーレ(1890~1918年)の女性像に多大な影響を受けたといい、墓参りに行ったこともあるほどクリムトの熱心なファンだ。

 クリムト作品の魅力について「彼は女性をすごく写実的に描くことができた上、ジャポニスムからのインスピレーションも受けていた。琳派の金の扱いや、着物の柄を重ね合わせる感覚。印象派の画家たちとは違う個性があった」と指摘。「空間の大胆な取り方も尾形光琳を思わせ、日本人のセンスとクリムトのセンスが一致している気がする。(作品を)見た瞬間に『好きだ』と思った」と明かし、代表作「接吻」については、「人間の体がキャンバスの10%くらいしか描かれていない。そこがエロティック」と感想を述べた。

熱い“クリムト愛”を語る藤井さん(2025年12月10日、大阪市福島区の堂島リバーフォーラム)

 本展については「筆のタッチがよく見える。絵の具をどう置いていったか、本物より分かる部分もある」と映像展示ならではのメリットを紹介。音楽と香りを組み合わせた演出を「クラシック音楽が作品と完全にリンクしていて臨場感があり、刺激的。映像は床まできれいに投影されていて驚く。空間づくりという意味ではコンサートと共通点があり、すごく勉強になる」と評価。「クリムトにも見せたい」と話した。

 自身の楽曲でクリムトに合う曲は?と問われると「簡単に『TRUE LOVE』とか言っちゃおうかな…」とニヤリ。クリムトが生涯独身だったことや、片思いの相手に宛てたラブレターが残る逸話なども紹介し、「死んだら何でも公開される。怖い。気をつけないと」と会場を笑わせた。

メディアセッション後の撮影タイム
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