ダイナミック&個性的な造形は“神戸港のシンボル” 港町の歴史と未来を発信する「神戸海洋博物館」

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 兵庫県神戸市にあるメリケンパーク。その敷地内に建つ「神戸海洋博物館」を知っていますか? スペースフレームと呼ばれる特徴的なデザインの白い大屋根は、今や神戸港のシンボル的存在です。誕生のきっかけなど、詳しい話を同施設副館長の印藤昭一さんに聞きました。

1度見たら忘れられない、印象的な外観(画像提供:神戸海洋博物館)

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 同施設の開館は1987年。神戸開港120年記念事業の一環で建設されました。2020年2月には“神戸とみなとのあゆみ”をテーマにリニューアル。時代と共に移り変わる神戸の街・海・船・港の歴史と未来を、資料や映像・体験型展示などを用いて紹介しています。国内はもちろん欧米など海外からの来館者も多いのだとか。

 存在感抜群のスペースフレーム(大屋根)は海上輸送しメリケンパークに陸揚げされました。印象的な造形は何を表現しているのでしょうか?

「大海原を駈ける帆船の『帆』と『波』をイメージしています。なぜこの形に決定したのかについては資料が残っていないため、残念ながら不明です」(印藤さん)

館内の様子。写真は1階に展示されている神戸開港時の英国旗艦ロドニー模型(画像提供:神戸海洋博物館)

 リニューアルオープンに際しては、総合博物館という役割を維持しつつ「重要視されたこと」があると印藤さん。

「神戸は港湾関連産業が集積しているので、海事人材の確保・育成の取り組みを強化する必要がありました。そこで、“神戸とみなとのあゆみ”をテーマに港の発展と神戸港の関わりを伝えていくこととなりました」(印藤さん)

神戸港(イメージ)

 今後は電子的な手法も活用しつつ、神戸市の小学生が展示資料にアクセスできるように環境整備を進めていきたいそう。また、現代の海運の画期となったコンテナ化前後の神戸港の変化について、資料や情報収集に務めると印藤さん。

館内の様子。写真は2階の展示(画像提供:神戸海洋博物館)

「神戸港を象徴する景観として定着しているものの、施設名称まで知っている人は少数」と印藤さんは話します。積極的に同施設の魅力を発信しより多くの来館を目指すことを目標に掲げ、インタビューを締めくくりました。

(取材・文=長塚花佳)

※ラジオ関西『Clip』水曜日 2025年12月24日放送回より

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