平安時代、弘法大師・空海が「雨乞いの祈祷」を行ったとされる東寺真言宗寺院・神泉苑(しんせんえん・京都市中京区)に、京友禅作家・足立茂氏(75)が奉納した午年の絵馬がお目見えした。

絵馬には美しいたてがみをなびかせた白馬が、菊や牡丹、菖蒲、桜など四季を彩る花々の鮮やかな輪から飛び出し、今にも駆け上がるようなさまが描かれている。
境内の「善女竜王社(ぜんにょりゅうおうしゃ)」手前の拝殿に設置されている。


神泉苑は、794(延暦13)年に桓武天皇により禁苑(きんえん ・宮中の庭園)として造営された。 平安京(大内裏)の南東隣に位置し、疫病退散を願い始まった祇園祭のルーツ「御霊会(ごりょうえ)」も開かれた。


弘法大師・空海が、824(天長元)年に祈雨(雨乞い)を行ったことでも知られる。
これ以降、神泉苑の池には善女龍王が住むとされ、神仏習合の時代の面影を色濃く残している。


また、源義経と静御前が出会ったとされる伝説があり、縁結びや恋愛成就のパワースポットとしても知られる。







